田中馨脱退を臨むSAKEROCKとその周辺、それぞれの思い
SAKEROCKから田中馨の脱退が発表されて1週間少々。ようやく落ち着きました。なので、発表後、メンバーがそれぞれの思いを語っているのをまとめました。
まずはSAKEROCK代表、星野源。11月23日放送 J-WAVE「RADIPEDIA」で冒頭に語ったコメントを書き起こします。
えーと…この間ね、発表になりましたね。えーと、SAKEROCK、これをちょっと今日はお話しないといけないなと思いますが。僕が組んでいるバンドSAKEROCKが、ベースの馨くんが脱退することになりまして。突然のご報告になってしまって、ほんとに申し訳ないです。
え−とですね…ま、ちょっといろいろ細かい事ですがお話しますと、9月に日比谷野音のライブがありまして、それはすごい奇跡的な、台風の中で全く雨が降らないライブというとても恵まれた環境でやらせていただきまして、すごい楽しかったんですが、その…えー、何日か後ですね、一週間だったかもうちょっと後だったか。で、馨くんから、ま、提案というか、「脱退したい」という意向を聞きまして。
で、えー、なんというか、ここ1年、『MUDA』を出してからのツアーからという感じですかね。馨くんがほんとにもうずっとつらそうで。で、そのつらそうの意味というものがあんまりわかってなかった部分もあったり、わかりたくなかったみたいな部分があったり。でも、わかっていた部分ももちろんあってですね、「とうとう来たな」という感じでみんな、メンバーも僕もその話を聞いて、いろいろ話し合って今回の馨くんの脱退というのを決定して。
で、SAKEROCKは前から僕もよくMCで「4人でSAKEROCK!」なんて言っておりましたけれども、そんなこともあって、えー、解散…するのか…みたいな話も出たんですが、うーんと、やっぱりねー、まだいろいろやりたいことがあって、伊藤大地も浜野謙太も、そして角張さんも、カクバリズムのみんなも「まだやりたい」「まだやってほしい」という気持ちがみんな一緒だったので、これは「まだやろうぞ」と。「やろうぞ」って変ですけど(笑)、「やりましょう!」ということになってですね、続けることになりました。
もちろんみなさんショック…好きだった方、好きでいてくれた方はショックだと思うんですが、「4人じゃないSAKEROCKはSAKEROCKじゃない」というふうに思うかもしれませんが、まだ、まだね、今年いっぱいありますから。来年からちょっといろいろがんばって面白いことを考えていきたいなと思っております。えー、ずいぶん前に野村卓史君というキーボーディストがSAKEROCKにはいてですね、彼が辞めた時も「もうSAKEROCKはダメなんじゃないか」ってそのときも言われてましたね。で、お世話になった人に露骨に冷たくされたりしましたね(笑)。でも、そっからSAKEROCKの歴史みたいなのが始まったような部分もあるので、今回もがんばっていきたいなと、おもしろくやっていきたいなと思います。
で、まぁ、何しろですね、とにかく馨くんが今すごい元気なんですよね。この一年、いろいろ多分我慢してたり悩んできたであろうところから、多分解放されたというか、みんなに気持ちを伝えることができてすごく元気でですね。だからなんかもう…「それはよかったよ!」っていう。あの、引き止めるもの…もちろん引き止めたいんですけど、そういうものでもないというか。もちろん、馨くんが一番いいのが一番、楽しく音楽できるのが一番いいと思うので。こっちがね、悲しんでる場合ではないという。
一番今、馨くん楽しそうなんで(笑)。こっちも楽しくしないと損だなぁという。とりあえず一緒に、4人で居れる時はがんばって一緒に音楽を演奏してですね、その後も馨くんも、SAKEROCKも3人…残った3人でしばらく…メンバーを入れるとかっていうのは今のところ考えていなくてですね、この3人でがんばって行けたらなと思っています。
ともかく、今年いっぱい4人のSAKEROCKをぜひ楽しんでいただきたいと思います。ライブもありますので…チケット!えー、全部売り切れ…まだ売り切れてないところもあるのかな?名古屋がちょっとまだ残ってるんだ(※その後、名古屋も売り切れました)。えー、ライブもありますが、ぜひ来ていただけたらなと思います。ちょっとなんか他にも考えなきゃ、考えてるところもありますのでまたちょっとご報告します。
そんな感じでございまして!ちょっと長くなってしまいましたすいません。
その後、「これが今の気持ちだ!」と言ってハナ肇とクレージーキャッツの『だまって俺について来い』をかけました*1。
そして伊藤大地。
先日のSAKEROCKからのお知らせ、皆さん驚かせてごめんなさい。11年分のSAKEの音楽を吸収した馨君が進む道、応援せずにはいられません。俺もいろんな音楽を吸収して、お別れしてきました。そして毎日が楽しいです。お互い新たなスタート。これからも4人を応援してもらえたら嬉しいです。
沢山の温かい言葉、ありがとうございます。ここでまとめてお礼をするのも、変だけど、本当にひとつひとつ、とても嬉しくて。。。これからもよろしくお願いします。
2011-11-23 03:25:18 via web
その他、周辺のひとたちのTwitterでの反響もまとめてみました。
ライターの松永良平さん
うん。URL
2011-11-21 21:03:22 via web
@kakubarhythm サケロックの録音にぼくを誘ってくれたのが馨くんでした。あれから、いろんなことが始まったように思います。本当にありがとう。これからも、サケロックと、田中馨の生み出す、懐かしくて新しい、独自の音楽を楽しみにしています。
馨くん、今後も楽しみだな。 URL
2011-11-21 22:35:35 via web
磬くん、いままで、ありがとう!これからも、楽しみです!RT @kakubarhythm: みなさんにSAKEROCKとカクバリズムからお知らせがございます。URL
馨くん、曲も文章も最高すぎるじゃないか。もちろんこれからもずっと応援し続けます RT @kakubarhythm: みなさんにSAKEROCKとカクバリズムからお知らせがございます。 URL これからもSAKEROCKを何卒よろしくお願いします!
こう文面で見ると、馨くんらしい。「そしたら僕はどこに向かって歩いて行くのでしょう。」なんてこと脱退時に言う人初めて見た。馨くんの作る音楽は素晴らしいですよ。変だし。いま、竹中直人さん等が出演してる舞台の音楽やってます。
馨くん*2が作る変な曲が今後SAKEROCKとしては新しいものを聴くことができないのは非常に残念*3ですが、本人、メンバー、周りの人達がこんな感じなのだから、一ファンである自分だって前向きになるしかありません。むしろ、3人になってからのSAKEROCKがどのように変わっていくのか。卓史くんが抜けたあとだって「もうダメだ」って叩かれてもお互いこんなに成長したのだから、今回もそうなるに違いない。今はただ、年末の渋谷AXを楽しみにしています*4。すべてを焼き付けます。
さて、そんな残るメンバーの個人活動をちょっと追ってみると、星野リーダーはJ WAVE主催のクリスマスイベント「J-WAVE CHRISTMAS LIVE〜Gift For Music Lovers」に出演。12月21日の水曜日に六本木ヒルズ展望台、東京シティビュー(森タワー52F)のマドラウンジスパイスでライブをするようで、東京シティビュー入場者は無料で楽しめるそうです。お…おっしゃれー!!あと、ぴあのサイトで「宮藤官九郎100問突撃!インタビュー」ってのをやってて、その中のQ60に「最近人気急上昇の星野源さんについてどう思いますか?」って質問に対して回答しているのですが、とてもいい回答でした。
そして伊藤名人は、来年2月に開催される「落語と音楽風流tokyo堂 #1 細野晴臣&春風亭昇太」にてhosono bandの一員として出演。このイベント、ざぶとん亭風流企画の「カラフルロスタイムショー」の進化系のようです。カラフルロスタイムショーにはかつてSAKEROCKもショピンも出てましたね。おなじみ、寒空はだかさんももちろん出演。
最後に浜野さんですが、まずは在日ファンク「爆弾こわい」のリミックス盤が来年発売されるのですが、リミックスするのがなんと岡村靖幸!。そして本日放送されたTBSラジオ「キラ☆キラ」で西寺郷太のコーナー「コラ☆コラ」では在日ファンク特集!Podcastでも聞けるので要チェック。更に更に、今週放送のTV東京「ウレロ☆未確認少女」では役者として浜野さんが登場!?ラジオ「全日本スキマ音楽」では東京03角ちゃんに「ハマケン出そうだけど、絶対出させない!」って言われてたのに、まんまと出演しちゃいますね。最終回あたりに在日ファンクがオープニング曲を演奏したりするんじゃないか、とか思ってたんですけど、まさか役者として登場してしまうとは…*5。
*1:今回の番組の特集「働くってなんだ?」のコメントゲストで大人計画の長坂社長が出演したのですが、星野源に一言という問いに「あんま無理しないでいいと思うよ?大丈夫大丈夫、無理しないでいいと思うよ?」と言っていたのがとても印象的でした。これ結構ファンのみなさんも思ってることだと思います。
*2:みんな今回の件でTwitter上で悲しがってたけど、2割くらいの人が「磬くん」とか「謦くん」って字を間違ってたのがとにかく気になってしかたなかった
*3:特に新作「MUDA」での田中曲は素晴らしいものばかりだったからこそ本当に残念で仕方がない
*4:脱退発表後も売り切れていなかった名古屋公演も取ろうかと少し考えましたが、より多くの人が見るべきだと冷静になりました
*5:密かに、いつかゴッドタンの「マジ歌選手権」に角ちゃんの助っ人的に出るんじゃないかという一抹の不安を常々持っています