「Loser's Parade」

for さえない日々

カーネーションを見ていた半年間

先週末でNHK朝ドラの「カーネーション」が最終回を迎えた。
http://www9.nhk.or.jp/carnation/index.html
オノマチ版最終回とも言える2月末の回では登場人物総出演で、お父ちゃんまで登場するシーンにはひどく感動していたのですが、糸子が夏木マリに変わった最終回では最後の最後に第1話に戻るという、まさに「カーネーション・リインカーネーション」な展開になった。ちなみにラストシーンで病院のテレビで朝ドラを見る奈津は、直子役の川崎亜沙美の実の祖母なんですって!
それにしてもなんとなく見ていた朝ドラに、こんなに夢中になったのは何故なのだろうか。こんな経験、今までなかった。途中見ていない回も数々あるものの、基本的には二宮星の糸子時代からずっと見続けることができた。
サイトを見ながらカーネーションを振り返ってみる。あー、トミーズ雅が糸子の家に夫婦で来て「チラ!チラ!」ってシーンはコントじゃないか!って思ったのですごく覚えてる。板尾さんも静かな佇まいで糸子を見守ってたな。勘助がサエに入れこんでたのが後にあんな風になって…とか、そういや心斎橋の百貨店は受付の子がナイスアシストをしてたなー、とか。そうそう、黒猫チェルシー渡辺大知も普段の姿と真逆のお坊ちゃん役だったなー。
このドラマで「いいなー!」って思った役者さんがたくさんいる。勝さん役の駿河太郎は、これをもって「鶴瓶の息子」以外の肩書きができたと思うし、周防さん役の綾野剛は中盤に視聴者の心を奪いまくったし、なんってったってほっしゃん。は北村役が大当たりで、ほっしゃんの新たな一面を見ることができた。終盤に北村が登場しなくなった理由が「ほっしゃん。演じる北村よりも魅力的な老後の北村が思い浮ばなかった」というのには残念ながらも納得せざるを得なかった。そして濱田マリのほのぼのした場面から殺伐とした場面までの振り幅。モダンチョキチョキズから知っている身としてはその堂々たる役者ぶりに恐れ入るばかり。
あと3姉妹もよかった!キャストが発表になったときには不安を感じてしまったのが正直なところだったけど、まず直子役の川崎亜沙美の乗り移りっぷりには度肝抜かれたし、優子役の新山千春に宿る営業スマイルがなんともマッチしていた。そして聡子役の安田美沙子登場初回(体操服姿)の「アホの子」っぷりはすげー!って思った。でもそんな安田美沙子に最終回前夜の通夜のシーンで泣かされるとは…。
後半に出てきたがん患者、吉沢さん役の中村優子も一気に持って行かれた。この人、ストリッパーの役が来たら実際に役作りとしてストリップの巡業に同行してみたり、ホステスの役作りのために実際に銀座のクラブで働いて指名を取っちゃうまでになるくらいにするほど作り込むそうな。
体に染みついていればどんな気持ちも乗せられる | ピックアップ魂 | 役者魂.jp
ちらっと振り返ろうにも、膨大すぎて収まりがつかない。「ピアノこうて!」も「聡子の頭にみかんの皮」も「それは、土下座というもの?」もあれもこれも名場面はある。ありすぎる。
モデルとなったコシノ一家の実話と照らし合わせると更に面白い。
http://gekkan.bunshun.jp/articles/-/328
この半年間、出社前の楽しみになってくれてありがとうございました。