「Loser's Parade」

for さえない日々

下北沢インディーファンクラブ2012

インディーレーベル「ギャラクティック」の長崎社長、「カクバリズム」の角張社長が主催する下北沢周辺のライブハウスを使用したライブサーキットイベント、「下北沢インディーファンクラブ」も今年で3年目。初夏の恒例行事となってきました。今回は雨が降ってしまったために途中で移動が億劫になり見た数は少なめ。また、今までに見たことがあるバンド、もしくはある程度の情報は知っているものばかり行ったため、情報がほとんどないバンドのライブを見に行かなかったことがちょっと悔やまれます。やっぱりこういうイベントって、偶然の出会いと新しい出会いが一番面白かったりするので。
というわけで、今回見たライブについて所感を。


MU-STARSって実はちゃんと見たことがないことに気が付き(ライブ中のDJをやっている藤原さんしか知らなかった)、初っ端をシェルターで迎えることに。二人組の「MU-STARS」にドラムとVJとが加わった形式で、ステージには3人が登場し、バックでは映像が常に流れている。DJの文化にはあまり触れていないのですが、生ドラムが入ること、そして映像が入ることで不慣れな自分でもライブを見ていて盛り上がることができた。あと「MCボーズインザハウス!!MU-STARS?知らねえよそんな奴!」という音声がどっかの曲の冒頭に挿入されたのに笑った。当然、スチャダラパーBOSE氏の声でした。


今回は、ボーカルにバさん、アチコさんに加えてもう一人、少しセクシーな服を着て、くまのぬいぐるみを持った女性が登場。背は低いけど真木よう子に似てるなー、なんて思って見ていたその方は、高橋瞳さんという方でした。かつてBEAT CRUSADERSと一緒に曲を発表していたそうで、おそらくその繋がりなのでしょう。また、最近はアチコさんが出演できないときに代理で参加していたらしい。ということで、今回は初のボーカル3人体制でした。
やっぱり楽しいWUJA BIN BIN。メンバー紹介にて今回NARIさんは平泉成のモノマネを披露。最前列にいた自分の目の前(柵の上)まで来てサックスソロと暴れ放題。そして最後には高橋さんが持っていたぬいぐるみを客席に投げ込むという暴れっぷり。武嶋さんもNARIさんとのソロ掛け合いの途中で放棄しちゃったり、野村さん(レコ発同様木村カエラTシャツ着用)は相変わらず静かに、しかし演奏中は燃えていたし、達者なプレイヤーが全力で悪ふざけしている感じが今回も楽しかった。


快速東京見に行こうかなーと思ってたら、入場規制。んじゃあら恋かなーって思ってたらGARDENに長蛇の列。というわけで、ふらりとモナレコードへ次松ソロ。
MaNHATTANじゃ歌わないからマイスティース以来の歌声。アップライトピアノと鉄琴を使ってインストを演奏したり、弾き語りで歌を披露。奏でられた優しい音楽は、幼稚園などのシチュエーションにぴったりでした。


次松ソロを途中で抜け、入場規制がかかりそうなので早々にQueへ。案の定、もう人でごった返し。
最近「歌」づいているイルリメが組んだポップユニットで、ライブではメンバー3人に加えてギターとコーラス(WUJA BIN BINのメンバーでもあるアチコさん)の5名。ちゃんと音源を聴いたことがなかったのですが、夏に合うシティーポップでした。東京の街を車で走るときに似合いそうな、という勝手な想像。ラストらへんでイルリメが弾くアコギの音声トラブルで急遽エレキに持ち替えたりということもあったけど、とても気持ちの良いライブだった。
「19:20からスカートがここでライブやります。同じポップスなんで観てください。」と宣伝していたのが印象的。


せっかくだしチラッと見ておいて、そっからホライズン山下宅配便を見に行こうかなー、なんて思っていたらまんまと最後まで見続けてしまった。在日ファンクのトロンボーン久保田森が率いる総勢22人のビックバンド。
前日に吾妻光良 & The Swinging Boppersを見ていたのも影響してか、やはりビックバンドの演奏は楽しい。女性ボーカルトリオのジェントルシスターズやら浜野謙太が熱唱する姿もいいけど、なにより、ジェントル久保田の容姿を含めた所業が見ていてとても楽しい。もはや指揮を放棄しているのではないかとさえ思えるほどのアクションは、昭和の香り漂うバラエティ番組のようでした。あ、そういえば浜野さんの髪型がツーブロックになってました。あと客席からは「結婚おめでとう!」などの祝福の声が上がってました。特に反応はしていませんでしたが。あと、在日ファンクの浜野さんよりもこっちの浜野さんの方が、個人的には好きだ。


今回のMaNHATTANはERA。ERAというライブハウスは下北沢の北口にあり、南口に固まっている他会場より少し離れた場所にあるので、住所不定無職やおとぎ話のこともちらついていたのだけど、ちょっと早めに行動。平賀さち枝も気になっていたのだけど、早々に入場制限がかかっていたらしい。
昨年のKAIKOO以来のMaNHATTAN。なかなか東京でライブをしないので貴重な機会。次松ソロを昼に見ていたこともあり、ソロでの柔らかい曲、歌声とバンドでの土着的なリズムのインスト曲のギャップに改めて驚く。しかし、言い換えればどちらもエバーグリーンというべきか。人間の本能に訴えかけるような強いリズムは変拍子でも踊れる。


片想いを見に行きたかったのだけど、案の定入場制限。なので休憩して伊藤大地がドラムで参加しているっていうので試しに裏朋恵さんを見てみた。メンバーをよくよく見たらWUJA BIN BINや星野ソロにも参加している武嶋聡さんもいたし、エマーソン北村さんもいた。バリトンサックスを吹く女性ってなかなか珍しいかも。


どうしてもスカートのライブが気になったので1曲でCLUB 251を後にし、ダッシュでQueへ。開演時間間近にたどり着くと、ギリギリ入場できた。
やはりこの日のスカート澤部さんの演奏は気合が入っていた。その演奏を、昨年のインディーファンクラブで初めてスカートを見た自分は、今年もこのイベントで見ておきたかったのです。イルリメから託されたポップのバトンを受け取り、続けざまに繰り広げられるキラキラした曲たちは、入場制限がかかったQueのお客さんを魅了し続けた。『ストーリー』からの『返信』の、切れ目なしで続けられる構成にいつもカッコイイ!と思わされる。
ちなみに貼っている動画はこの日のライブ映像。どう考えても『セブンスター』はド名曲(最近ようやくこの曲が収録されている「コミティア99」を購入できたのでずっと聴いている)。

  1. 夜のめじるし
  2. 新曲
  3. おばけのピアノ
  4. セブンスター
  5. ストーリー
  6. 返信
  7. スウィッチ
  8. だれかれ
  9. わるふざけ
  10. 花をもって


レキシは…ああ、ライブが始まる前の、前アーティストのライブから入場制限がかかっちゃった。やっぱりな〜どうしよっかな〜と思い改めてタイムテーブルを見ると、同じビルの地下にあるCLUB251でユアソンが演奏するとのことなので、ワッツーシゾンビと悩んだものの、久しぶりにユアソンを見てみたいというのと、会場が近くだったために決断。途中、恐らく浦朋恵のライブ終わりだったのだろう、伊藤大地野村卓史が仲良く談笑している姿を発見。グッドラックヘイワの二人を分け入るような形で地下へ。
久しぶりに見たユアソンは、テンションはそのまま爆進している感じ。新曲もありつつ、定番曲もありつつ、途中でロベルト吉野がステージに上がりだし酒を差し入れしだしたりともう、シッチャカメッチャカでとにかく楽しくて騒げてバカになれた。カクバリズム最重要アーティストのユアソンはずっとこのまま変わらないで活動していってほしい。
あとジュンさんが「来年からインディーファンクラブのタイムテーブルと会場は各バンドの代表者が出てきてくじびき抽選でやったらどうかって思うんですよ。『お、Queだ!』とか『うわー、ERAか〜』とか。」と提案していたのですが、確かに地理的な問題ってありますもんね。ERAとかやっぱり不利だし…。
これは難しいにしろ、いろいろとまた改善されてどんどんよくなっていくと信じて!関係者の皆様お疲れ様でした!来年も楽しみです!