「Loser's Parade」

for さえない日々

文字、もじ、モジ@武蔵野市立吉祥寺美術館

ある日、何気なく吉祥寺のコピスに立ち寄ったら大原大次郎さんの名前を見つけ、なんだなんだ?と思っていたらこんな展覧会が開催されていた。
モジもじ文字 | 武蔵野市立吉祥寺美術館
メンバーをよく見ると、他に平野甲賀さんの名前もあり、内容は文字のデザインについての展覧会であるという。入館料が100円というのもあり、気になって入ってみた。ちなみに平野甲賀さんはブックデザイナーとして有名で、長男は星野リーダーのCDブック「ばらばら」で写真を担当し、カクバリズムが入っているビル「No.12BLDG」のオーナーでもある平野太呂さん。


平野甲賀さんの装丁は、意識しなくとも見たことはあるかもしれない、独特の文字デザイン。
全日本食えばわかる図鑑 (集英社文庫)  犬の系譜 (講談社文庫)  二階堂和美 しゃべったり 書いたり
こういった装丁やポスターの書き文字作品が99点展示されていた。これだけ並ぶと、圧巻。文字なのに個性がある。


書体設計士の鳥海修さんの名前は初めて知ったのだが、フォント「ヒラギノ」シリーズを作成した会社(字游工房)の代表であると知りビックリ。展示内容は「字游工房と嵯峨本フォントプロジェクト」と題し、江戸時代に活版印刷で使用されていた平仮名の続け字(連綿体)をフォント化する工程が展示されていた。英語の筆記体とも違う独特のルールを解読して再定義し作成されるフォントは、アナログを分析してデジタル化するというなんとも興味深い。


そして大原大次郎さんは「もじゅうりょく」。「文字」「モジュール」「重力」をあわせた造語とのことで、これは言葉で書いても説明が難しい、とても概念的な作品。なので、その制作日記をリンクしておきます。
大原大次郎 omomma™:「モジもじ文字」
大原大次郎 omomma™:もじゅうりょく日記モジュール編
大原大次郎 omomma™:もじゅうりょく日記重力編


ちなみに会場では来場者が「文字」という字を自由に書いて貼り付けるコーナーがありました。展示を見て「文字」に対する概念が広がったときに実践できるし、様々な「文字」「もじ」「モジ」が並んでいるので、とても楽しい。また、グッズ販売では各者の関連商品が並んでいたのですが、大原さんのコーナーにはSAKEROCKのCDを始め、星野源グッズのトートバッグ(確かペンギンだったかな)、タオルが購入可能です。それを買いに行くために足を運ぶのもいいと思います。