「Loser's Parade」

for さえない日々

星野源の3曲

2014年4月上旬、星野源のホームページにて「星野源の楽曲の中より、好きな曲を3曲を選んで投票をして頂きたいのです」という告知が行われた。その結果はこのたび発売されたシングル『Crazy Crazy/桜の森』の初回盤に付いてくる「Crazy Disc」にて発表されたのですが、それを見ていると自分が送った文章は少し趣旨を履き違えていたようで、何だか完全にえらそうに、星野源を長年見てきたファン目線として送ってしまっていたことに気がついたのでした。そこで、戒めとしてここに自分よがりな文章は成仏させてしまおうと公開することにします。それでは。

今回の3曲は、どれも「衝撃を受けた」という視点で選びました。
突発的に出会った、2006年1月に渋谷クラブクアトロで行われたライブ映像での『ばらばら』に衝撃を受けたのが、星野源の唄を知ったきっかけでした。SAKEROCKでの活動と平行して歌も歌っているらしいという噂は聞いていましたが、言葉のチョイス、SAKEROCKでもそうだった人懐っこいメロディと独特なコード進行など、全てが衝撃的で思わず何十回と繰り返し見たのを覚えています。出会いの曲はやっぱり外せません。
次に衝撃を受けたのが、そこから随分経ってメジャーデビュー後の初シングル『くだらないの中に』。それまであまり用いられなかった「恋愛」「男女」というテーマが、アルバム「ばかのうた」の中でも匂わせるような曲はあったものの、こんなにストレートに歌われたことに驚いたし、それが今まで聞いたことのない独特なラブソングになっていたことにもビックリしました。それまでライブでボソボソと座って歌っていたのが、ちょうどこの頃、段々と堂々と歌いあげるようになってきたな、と感じていたので、なんだか吹っ切れたような、覚悟を感じたような印象を受けた曲。
そして最後は『夢の外へ』。ご自身も仰っていたとおり、まさに「殻を破った」と思っていて、こんなに陽を浴びたポップソングが似合うことに衝撃を受けました。とにかくこの曲はあらゆる点が好きで、例えばイントロで刻まれるリズムのワクワク感、「夢の外へ」「ドアの外へ」「意味の外へ」「夢を外へ」と変化して物語が進む歌詞、後半のストリングスのメロディ、3拍子に変わる瞬間などなど。書き尽くせないくらいです。
ずっと悩んで選んだのですが、何かを好きだと表わすことはとても難しく、とてもとても恥ずかしいことでした。しかし、この強い思いを信じずして何を信じるというのでしょう。僕は「星野源の曲」が好きだ。

副音声で言っていた「昔の記録が恥ずかしい」現象が現在進行形で起こるこれ。