「Loser's Parade」

for さえない日々

フォーフレッシュメンツアー@福岡・博多百年蔵

SAKEROCKを酒蔵で見る醍醐味。このツアーが決まるまで存在を知らなかったんですが、クラムボンここで演奏したライブアルバムを発売していて、年末CDJのため幕張へ向かう際に友人がそれを持ってきていたので、車内でジャケを観賞しつつ聞かせてもらいました。ジャケットやブックレットで見ていたんですけど、実際に向かうとこれがまたすごいいい雰囲気!うわー、磔磔と比べるとえらい綺麗で広いなー、という印象。ワンドリンクの中には当然日本酒もあり、もちろんそれを選ぶ。しぼりたて新酒、ほんのり甘めで非常に飲みやすく、最近日本酒をよく呑むためにサケログッズそっちのけでお土産として買ってきました。
さて、そのSAKEROCK。今回なぜ福岡まで向かってライブを見に行ったかというと、是非とも生で『ラディカル・ホリデー』を聞きたかった。それだけです。昨年末にみやこ音楽祭(京都)・二階堂和美ライブ(広島)・CDJ(幕張)にてライブを見たにもかかわらず、一番聞きたい曲が披露されていない。しかし、ワンマンでは披露されているってことで、じゃぁ行ってやろうじゃないか、岡山は平日で行けないから日曜日にある福岡へ、という経緯です。結果として、一念発起してよかったですよ。なんだかレポだとかがうまく書けないので、箇条書き。

  • 客層、女性が8〜9割くらい占めてました。ヤング女子のピョコピョコした踊りなんかには負けないわよ!バカー!(イースタンユース吉野さんより引用)
  • サケの面々、白スーツの上に更に百年蔵の青い法被を着て登場。星野は相変わらずの細野さんコスプレ(髭は化粧惑星のアイライン用ペンシルで書いているらしい。「鉛筆削りがいらないんだよ!」と何故か絶賛)。
  • 1曲目は『インストバンドの唄』。これも生で聞いてみたかった曲。演奏が始まり、星野が歌いだそうとするとハマケンが横入りしてボーカルを奪う、という寸劇。途中からはちゃんと星野ボーカル。うわ、意外と高い音まで出せるんだ。裏声を使用せずに歌いきってました。さすが演劇で仕込まれてるだけあります。
  • 2曲目『ラディカル・ホリデー』。この曲のためにここまで来たんですよ。もう最高。この瞬間に「来てよかった!」と思えた。音源とアレンジを変え、Aメロ・Bメロ(と言っていいのかな?)にトロンボーンが絡み合う。これがすんごいかっこよかった。あーもー!絶対耳コピしてやる!
  • 『穴を掘る』、いつものようにアウトロースキャットで終わる…と思いきや、まさかの「♪やっぱ好っきゃね〜ん」とたかじん・やしきの名曲を演奏&熱唱。車の中で聞いていてキーもぴったりだったらしく、しきりに「気持ちいい…」と呟く。
  • 『Old Old York』、"今日の浜野さん"は「ポールスミスの店員」。あれ…この話、ハマケンの実体験だよね?どっかで聞いたことがある…。ネタ、オチが弱くてハマケンが曲に戻ろうとしても他の3人が始めてくれず、更に客からのブーイングが飛び「じゃぁ、山下達郎のマネします」と歌いだすも、これもいまいちだったようで更にブーイング。追い詰められた浜野さんは「じゃぁ、ドラムソロします」。うわ!逃げた!(これ、各地で披露してます。オレも広島で見た。)ようやく勘弁してもらい無事に演奏に戻る。浜野さん曰く「全てが失敗した…」。
  • 途中、星野が「こんばんは、細野晴臣です」と自己紹介。更に「クラウン時代の細野晴臣です」と付け加える。いや、それ絶対お客の大多数は理解できてないと思いますよ。
  • ここで星野、「今度細野さんと対談するんですよ」と衝撃発言。マジでか!!あなたどんだけコネ使っとんねん!!ズルすぎる。YMO制覇するのは時間の問題か。もしくは今度は大瀧詠一松本隆か。小坂忠*1という線もあるな。
  • 浜「ハイド・パークで細野さんと初めて会ったとき星野君、すごい緊張してたね」星「うん。すごい手が震えた。松尾さんに初めて会った以来だった」浜「でも今じゃ『おー松尾ー』って感じじゃん」星「違うから!松尾さんは優しいしね」浜「初めて握手してもらったとき羽毛布団に包まれてる感じだった」星「毛が濃いからね」いや、それ違うから。
  • 「松尾さん、今は家庭環境が大変で機嫌が悪い」と暴露する大人計画所属の下っ端。
  • 『エイトメロディーズ』『ちかく』『インストバンド』はホントに名曲過ぎて泣きそうになる。
  • 『慰安旅行』のサビでのあのベースラインの異常な動きっぷりといったら!ドラムの曲間、転調での凄まじさといったら!ギターのあの絶妙なコードチェンジといったら!トロンボーンのあのひねくれメロといったら!この曲はSAKEROCKを象徴する一曲だと思ってます。
  • 1度目のアンコールは『殺すな』と『生活』。2度目のアンコールは『京都』と『信長』。『信長』のラストではユアソンばりに客を座らせてのジャンプを強要。うわ、ユアソンだったら楽しかったけどサケだと完全にコントだ。
  • 『京都』演奏中、盛り上がるハマケンに対し、「こいつ、なにやってんだ?」という冷ややかな感じでポカーンと演奏の手を止めてその姿を見ていた馨くんがグッジョブ。
  • 法被、みんな途中で脱いでたのに星野のみ最後まで着続ける。百年蔵への敬意?
  • ハマケン、源ギャルに敵意むき出し。「誕生日おめでとー」の声にハマケン、「あぁ、今日だったんだ」と冷ややかな反応。おそらく夏の自分の誕生日に対する仕返しだったのかも(メンバーみんなその日がハマケンの誕生日だと知らなかった、と去年の「赤犬vsSAKEROCK(ハマケン誕生日)」で愚痴る)。
  • ハマケン「アーユーレディー!」客「イエー!」ハマケン「…気持ち悪いね」
  • 星野ギター、エフェクター導入が激しい様子。『ラディカル・ホリデー』のイントロでオクターバー使ってた?それともオクターブ奏法?座ってたし足元が見えなかったのでよく分からない。あと『桜の花子』ではおそらくリバーブ、そしてたまにブースターとして歪み系を踏んでいたと思う。
  • 終了後、物販にいると馨くん登場。さすがグッズ担当。一同色めき立つ。気がつくと女ばっかりになってたので逃げ出す。
  • フォーフレッシュメンの「フォー」をずっと「for」だと思っていたが、Tシャツを見てようやく「four」だということに気がついた。全国に行くのでてっきり(サケを見たことのない)フレッシュメンのためのツアーかと。

SAKEROCKは、あんなにかっこよく、聞かせる音楽を提供しているのに、笑いに満ち溢れていて、なんだか不思議なのです。星野(弾き語りを筆頭に様々な唄を作り出す)、田中(ショピントクマルシューゴ&ザ・マジックバンドなど)、伊藤(GOOD DOG HAPPY MENはみんなで歌う)、そしてハマケン(今作でトロンボーンで唄うことを悟る)といった唄心を持つメンバーだからこそ唄が聞こえてくるインストバンドなのかもしれません。
あ、関西の皆さん、4月にグッドラックヘイワ×ショピンという素敵なライブが滋賀県でありますよー(フライヤーにて発見)。行く気満々です。


うわ、イースタンユースの吉野さんが骨折で「ダイノジフェス」出演キャンセルだって。サケロックとの対バンまでに間に合うんでしょうか…。お大事に。

*1:ビートルズでいうピート・ベスト的存在の方