「Loser's Parade」

for さえない日々

サケロックのワンマンライブ2007 東京1日目

まさか平日二日とも行ける状態になっているとは思っていませんでした。無職の特権です。このライブに行くことが運命づけられていたからこそ、今まで入社試験に落ちまくっていたんだ。そう思うことにしているseppakuです。悔しいです!(by ザブングル


そんな精神状態で向かったSAKEROCKワンマン2DAYS。場所は鴬谷、東京キネマ倶楽部鶯谷…6月から3ヶ月しか住んでいなかった南千住に近く、なんだかとっても懐かしかった。とってもいかがわしい場所だったりしますが。そして東京キネマ倶楽部はまんま昔のキャバレー。ミュージカル「キャバレー」を見に行った身としてはいろいろ勝手にリンクされておもしろかった。関係者席がすごい豪華だったし。
前回カクバリズム5thで見たときと同様、ポジションは弧を描くような形。服装はいたって普通。彼らのスタジオでの練習風景を覗いているかのようでした。そういう聴かせるスタイルに移行したものの、浜野さんの暴走は相変わらずで、余計な事を口走っていました。そうこうしている間に、いったん終了。あれ?なんかものすごく早くないか?と思っていたら、浜野さんがステージ下手側にあるサブステージに駆け上がり、服を脱ぎ、その上に黒ベスト着用。そこに用意されていたのはサンプラー。これはもしや!伝説の「浜野謙太サンプラー押し語り」!BGMにはさだまさしの『道化師のソネット(♪笑ってよ君のために〜笑ってよ僕のために〜)』と、選曲が最高。まさに道化師浜野。そして始まったのはおなじみ『京都』と映画「ハチミツとクローバー」で披露された『肉の歌』。ここでは浜野さん、先ほどの謙虚さとは打って変わって上から目線。そんな態度なのにサンプラー押し間違えてグダグダ。あれはわざと間違えて笑いを誘ってるのか?それともマジ間違いなのか?
そんなスリリングな展開をしつつ、『肉の歌』の途中でスポットライトが消える。そして再び本ステージの幕が上がると、そこには同じ赤のカーディガンを着用したサケの面々。そしてASA-CHANG高田漣さんまで!これはまさか!しかもドラムセットがもう一つスタンバイされている!と興奮していたら始まった『七拍酒』。サケロックオールスターズの復活です!まさか福岡で見たこの奇跡のフォーメーションがまた見れるとは!しかも一番聴きたかった『七拍酒』!!天才ドラマー二人による天才的なツインドラム!これは感動しました。またハマケンとASA-CHANGの絡みも好調。これぞ第2幕目。この展開には驚かされました。浜野さんが熱唱する『本当の出来事』では無駄にサブステージを使用し、「こんなにサブステージを使うのは中納良恵とオレだけだ!」と豪語していました。次に披露されたのは細野晴臣のカバー『PomPom蒸気』は「朝倉、喉の調子と精神状態が悪いため」に、ボーカルは星野リーダーが担当。これがよかった!浜野さんの歌も何だかんだ言って声量あるなぁなんて思って聞いてましたが、すいません、段違いです。これで源ギャルがまた恋に落ちることでしょう。ここでは浜野、朝倉に加え、伊藤名人もコーラス参加してました。さすがGOOD DOG HAPPY MEN
ラストを一歩間違えるとギャグにしか聞こえない『はじまりはいつも雨』で閉め、本編終了。アンコールは朝倉さん→浜野さん→星野リーダーとリレー形式で歌う『スーダラ節』、その後サケの4人に戻り『生活』でアンコール終了。ちなみに夏のライジングサンから始まった「浜野vs伊藤、スキャット・ドラム対決」は恒例となりつつあるようで、今回も披露されていました。ちなみに今回は伊藤名人の勝利と判定させてください。「ガンダムガンダム!」等のむちゃぶりリズムをあんなにドラミングするなんて。観客がすごく沸いていました。ここでアンコール終了し、サケの4人が前に出て御挨拶。ちなみに揃いのカーディガンには、それぞれ「S」「A」「K」「E」のワッペンがついていて、4人が並ぶと「SAKE」に。伊藤名人→「S」、星野リーダー→「A」、田中名人→「K」、浜野隊長→「E」と並んで深々とお辞儀していました。
終了後も拍手は鳴りやまずダブルアンコールへ。ここで観客に「トトンがトン」の手拍子をさせて始まった『七七日』。これ、YUTAに入っているバージョンよりも、今ライブで披露されているバージョンのほうが勢いがあって好きなので、是非とも再収録してほしい一品です。


こんな感じでワンマンライブ初日が終了しました。ちなみに今回同行してもらった、サケを聞いたことがなかった知人が「こんなにまとまりがなくて下手くそなバンド、久々に見た」と漏らしており、ちょっと笑ってしまったのです。ただ同時に、「でもドラムはすごいうまくて、なんだかおもしろかった。」とも漏らしていました。まとまりがないとは確かに時々思います。浜野さんは言わずもがな、特にリズム隊の二人は本当に好き勝手でやりたい放題。でもそのまとまりのなさが逆に曲の魅力になっていたり、ライブの魅力になっているのかもしれません。以前リーダーは、「ウマい人の演奏って眠くなるんですよ。でもヘタな人ってドキドキするじゃないですか、大丈夫かな?って(笑)。たとえばベーシストが弾くギターとか、普段ギター弾いていない人のギター、そういう音にグッときちゃうんです。その感じを大切にしたい」とインタビューで答えていました(参照ページ)。これはまさに術中にはまっているのかもしれません。このギリギリの感覚がみんなを惹きつけているのかなぁ、なんて妄想してみました。


それでは最後に、よそ様から引っ張ってきたセットリストを張り付けてみます。

第1幕(通常バージョン)

  • トロピカル道中
  • 慰安旅行
  • モー
  • テキカス!
  • 選手
  • 青葉コック
  • エイトメロディー
  • ちかく
  • 進化
  • 電車(旧・ラディカル・ホリデー)
  • 老夫婦
  • インストバンド

Interlude(浜野謙太のひとりでもできるもん)

  • 京都
  • 肉の歌

第2幕(サケロックオールスターズバージョン)

  • 七拍酒
  • あながち
  • 本当の出来事(Vo.浜野)
  • PomPom蒸気(Vo.星野)
  • 始まりはいつも雨

アンコール

  • スーダラ節(Vo.ASA-CHANG→浜野→星野)
  • 生活

ダブルアンコール

  • 七七日

こんな感じでした。それにしても『七拍酒』はヤバすぎた。鳥肌立った。そういや今回浜野隊長がやたらと「エゴラッピンエゴラッピン!」と連呼していたんですけど、なぜだと思ってたら、今度同じく東京キネマ倶楽部で行われるエゴラッピンのライブに参加するんですね。どうりで…。
http://www.egowrappin.com/diary/2007/12/post-27.php