「Loser's Parade」

for さえない日々

円盤ジャンボリー8「太鼓祭り・上」

気になるドラマーを集めに集め、今この場に爆弾が落ちてきたら日本の音楽界の危機となってしまうほどと紹介された今回のイベント。今回のテーマ「太鼓祭り」の一日目を見てきたのですが、円盤主催のため、それはそれは内容が濃かったです。なんだか自分の許容範囲を超えそうになりました。どうも「当日のリハーサルで『はじめまして』というコンビが多く、お客も主催者も、ましてや演者本人もどうなるかわからない」といった具合で、即興の奇跡を目の当たりにさせていただきました。今回の出演者の中で印象に残ったものを列挙します。

トップバッターが自分が一番見たかったユニットでした。いったい何をやるのか、と思っていましたが、ふたを開けると和太鼓(小銭)vsドラムセット(伊藤)のセッション。二人の力強いドラムがものすごい迫力で、しょっぱなからえらいもの見たよ、という感じでした。体感としてはあっという間に終わってしまったような気もしましたが、実は約20分もノンストップで即興演奏を続けていましたよ。いやーすごかった。また見たい。伊藤氏のドラムをあんなに堪能できるのも楽しかったし、小銭氏の和太鼓がすごくかっこよかった。

プンクボイ見たかったんですよ。噂に聞いていたロマンポルシェ。キチガイ担当、優光さんの一人ユニット。…スゴかった。打ち込み流して絶叫している姿はATARI TEENAGE RIOTみたいだった。さらにそこに全く関係なくドラムを叩くアナーキー吉田。この人はあれですよね、本当童貞顔だ。童貞+狂人でした。

  • 手ノ内嫁蔵

石井モタコ(オシリペンペンズ)、和田シンジ(巨人ゆえにデカイ、DMBQ、キング・ブラザーズ)、留田トメ吉によるユニットです。ここは大阪の難波ベアーズかと思った。さすがだわ。モタコさんが天井にぶら下がってました。最後はその場でチェーンソーとか電動ドリルを持ち寄って神輿を作って、そこにモタコさんが担がれてました。すごかった。おもしろすぎた。

全然知らなかったんですが、この山本さんがすごいドラマーでした。曲によってはフロアタムにいろんなおもちゃを並べて細かく叩いてたり。さらにサムさんはパーカッションとi-podとボーカル。伊藤大地氏が前の方で熱心に見入っていたのが印象的でした。

変態ドラマー界の巨匠、吉田達也氏をようやく生で見ることができました。だって、こんな人なんですよ?

これは見なきゃいかんでしょう。ただ、今回はRUINSなどで見せる変拍子ドラムではなく、落ち着いた感じでした。それでは小技が恐ろしいくらいに綺麗に入って、あまりに自然で最初そのスゴさに気が付かなかった。あとNONさんというのは70年代にフリクションにも参加していた人で、二人とも若くはないはずなのに、すごかった。

今回のインパクト大賞です。「キチガイスラッガー」とか「おっぱい少女」だとか、とにかくスゴかった。大いに笑いました。太鼓祭りだって言うのにドラム叩かずにスリッパ叩いたり鉛筆削ってたり、上半身裸で腹太鼓叩いたり。なんでもありか!途中突然「ドラム叩かせろ」と乱入してきた人は、パスカルズの横澤龍太郎さんでした。


今回はちゃんと最後まで入れなかったので、キングムジカ(ドラびでおの一楽氏と息子さんのユニット)やoptrumが見れなかったのが悔やまれますが、円盤、今年は絶対に遊びに行こうと決心しました。こんな楽しそうなところないでしょう。そしてまたこんなイベントやってほしい。ドラム好きにはたまらん。