「Loser's Parade」

for さえない日々

『3月のライオン』羽海野チカ

ハチクロのドラマが、生田斗真a.k.a.ボックス)主演でやってますね。@DEEPメンバー(映画版にあらず)の中で、出世頭っすね。それを踏まえたうえで、昨日書いた記事を実現してほしいものです。


というわけで、羽海野チカの最新作です。すでに連載当初に話題になっていましたが、今回は現役高校生プロ棋士のお話。前回は美術大学を舞台にしていたため、ちょっと華やかな印象を受けましたが、今回は将棋の世界ということで、ちょっとばかしマイナーな印象。とは言いつつ、単行本には将棋監修を担当している先崎学八段(この人、wikipediaで調べると、実はいろんな意味でスゴい人でした)のコラムがあるのですが、それを読んでいくと、一般にはあまり知られていないような棋士の世界の実情が語られており、非常に興味深い。この漫画の主人公が中学生でプロ棋士になった天才という設定なのですが、現実でも中学生でプロ棋士になった人は存在していて、あの羽生善治氏も中学生デビューなのだそうな。なるほど、なかなかこの世界、興味深いし物語にしやすいのですね。全然知りませんでした。


他の将棋漫画を一切読んだことがないので、比較ができないので深くは追求できないのですが、この漫画、一見では将棋漫画ですけど、読んでいくと、将棋を題材にした人間成長物語、ということなんでしょうか。前作があれだけのヒット、オシャレオーラぷんぷんなので、やはりそのような見方をしてしまいます。でも、実際にそのような「人間成長物語」を魅せるのがうまいから前作は評価されたからして、今回も魅せられてしまいます。よく新連載漫画って、初回に主人公の立場やら背景やらを説明しておいて、物語がスタートするっていうパターンのような気がするのですけど、この漫画、極力背景描写を一気に消化することは避けて、ゆっくりと説明していってるんですよね。なんかそれが魅せる技術なのかしら、なんて思ったりして。


そういや将棋って、特に男性は結構できる人多いですよね。オレ、実は全くルールがわかってないのです。遊んだことがありません。なんでなのでしょう?みんな、いつ将棋って学ぶの?そんな授業があったの?「田舎の子供はやる」っていうのはナシですよ。オレ、実家が兼業農家ってくらいの田舎育ちですけど、将棋をやったことがないですもの。将棋で遊んでたら、もっと人生の先読みができるようになって、今のような「行き当たりばったり人生」にならなくてすんだのかなぁ、なんて思ってみたりして。あれ、もしかして田舎だから将棋やらなかったのかな?近くに小学生大会やる会場なんてなかったし・・・。


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