「Loser's Parade」

for さえない日々

Hot Stuff 30th Anniversary『BLACK AND BLUE』 YUKI×銀杏BOYZ@ZEPP TOKYO

なんと、二日連続でゼップに行っちゃいました。ちなみに前日の様子はこちら。筆者の理想のタイプの完成形、YUKIちゃん(高校の頃から不動の地位)。そして数年前に精神的どん底だった筆者を支えてくれた銀杏BOYZ。夢の対バンです。しかも銀杏初体験。ずーーーーーっと見たかったので、うれしい限り。そしてやっぱりYUKIちゃんは天使のようで、銀杏のライブは今回も伝説でした。ちなみに高校時代の友人が名古屋からハイエースで、10人体制で駆けつけてたのも印象的。君たち、翌日仕事なのによくやるなぁ。


先手はYUKI。今回は2階席で見ていたのですが、1階スタンドの客がうごめく中、それでもはっきりとわかるあのかわいさに、終始デレデレでした。いやいや、ルックスだけじゃもちろんないです。だってバックはドラムス松下敦ZAZEN BOYS)、ギター堀江潤(SPOOZYS)、ベース木下裕晴L⇔R)、キーボード皆川真人(椎名林檎etc.サポート)などの強力布陣。やっぱですね、エンターテイメント力がハンパない。ものすごいキラキラしてました。『ふがいないや』から始まって、キラー曲を立て続けに披露していて、たまらんかった。途中、Hot Stuffとの関わりはデビュー以来15年間であると言っていたのですが、そうか、オレが中1のときから活躍してるのか…てか、YUKIちゃん、何歳だ!?と思ってしまった(正解は現在36歳!)。最後は『Rainbow st.』という、ラップやらマトリョミンやらが出現する曲だったんですが、何故か赤犬の『U.N.C.O.〜うんこが好きです〜』を思い出してしまった。…だって、ちょっと似てたんだもん。同意してくれる人、いないですか?

YUKI
01.ふがいないや
02.ビスケット
03.ハローグッバイ
04.長い夢
05.プリズム
06.汽車に乗って
07.66db
08.JOY
09.ワンダーライン
10.Rainbow st.

そして、ついに初の銀杏。確実になにか起きる…と思って臨んだライブ。照明が落ちて登場したのは峯田ただ一人。「ここにいる人、いない人、2週間前に秋葉原で人を刺した加藤君、刺されてしまった人たちに捧ぐ鎮魂歌」として始まったのがアカペラでの『人間』!この段階でやられてしまった。こんなことを宣言して歌える人、日本では峯田しかいないんじゃないかと思う。ブルースハープも交えていたが、決してうまくはない歌声で、でも完全にここで銀杏の世界を形成してしまいました。途中、他のメンバーも参加したこの曲は、今歌わなくちゃいけないものだったのかもしれない。そこからはもう凄まじかった。『NO FUTURE NO CRY』『SEXTEEN』『トラッシュ』『SKOOL KILL』と、どう考えても盛り上がらざるを得ないナンバーを連発し、「もう、こっから飛び降りたろかな」ってくらいの感情になってしまった。2階だったので。上から見ると客のアガりようがスゴかった。男も女もみんなクラウドサーフ。なんならドラムであるはずの村井も先陣切ってダイブ。圧巻でした。ここらのMCで峯田が「元カノのチヒロちゃんも結婚する、チン君も結婚した。オレだけ何も変わらない。時間が止まったようだ。」と語り、「もうあの頃のような気持ちでは歌えない」と言って披露されたのは『銀河鉄道の夜 第二章』。『銀河鉄道の夜』とは、歌詞・サビメロが違うアナザーバーション。『光』も確か『人間』のアナザーバージョンとして作ったと聞いたことがある。峯田自身が徐々に変化してきているいうことか。もう30歳だもんな。でも「自分だけが取り残されてる感」というのは、非常に共感する。それこそ、東京に来てからは航路が見出せたけど、去年まで(京都や広島にいた頃)の自分はヒドかった。劣等感の塊だった。そんなときに聞いていたのが銀杏BOYZだった。…自分語りが過ぎました。その後は再び『あいどんわなだい』で「おっぺけぺー!」とヒートアップ。『BABY BABY』で胸が熱くなり、ラストの『僕たちは世界を変えることができない』で感動。この曲、同名タイトルのDVDではインスト曲としてエンディングに流れていたんですが、これのバンドバージョン&歌ありバージョンは初めて聞きました。「僕たちは世界を変えることができない」というタイトルも秀逸ですが、「きっと世界は君のもの、きっと世界は僕のもの」という歌詞も秀逸。そして興奮冷めやらぬまま、一旦ライブは終了。


そして、ここからは全参加者が期待していた奇跡を目の当たりにすることができたのです。「妹は昔っからYUKIちゃんのファンだった…。今日来てるから悔しがってるだろうなー。ヤリマンだけど」と、実の妹をdisるという暴挙を経て始まったアンコールは当然『駆け抜けて性春』!くるぞ、くるぞ、と思っていた曲後半。峯田の呼びかけによって天使が再び舞い降りました。いや…これ見れて本当によかった。全員が上半身裸の銀杏と、キメキメの衣装のYUKI。このツーショットのありえなさ加減が、逆に「私は幻なの」という歌詞をリアルにさせました。もう、本当に忘れられないくらいに素晴らしかった。アルバム、早く出してください!

銀杏BOYZ
01.人間
02.NO FUTURE NO CRY
03.SEXTEEN
04.トラッシュ
05.SKOOL KILL
06.銀河鉄道の夜 第二章〜ジョバンニに伝えよ、ここにいるよと〜
07.あいどんわなだい
08.BABY BABY
09.僕たちは世界を変えることができない


en01.駆け抜けて性春

YUKIと銀杏BOYZ「駆け抜けて性春」で念願コラボ - 音楽ナタリー


今回のライブ、どうもテレビ放映があるみたいですね。峯田がカメラに向かって何故か引っ越したばかりの自分の住所を叫んでました。「ここに来たらいつでもライブしてやる!」って。また知らない女の人が来ちゃうって…。あとこの前の「せんそうはんたいツアー」のノーカット版がDVDで発売予定とのこと。タイトルは『新興宗教銀杏BOYZ』。まさに!と思ってしまった。ちなみに元ネタは言うまでもなくオーケンの小説(新興宗教オモイデ教)ですね。持ってます。そういや客として浅野いにお氏がいたけど、顔が知られてないのか全然騒がれてなかったな。気づいたのオレだけかも。普通に見て、普通に帰っていった。…種田!(from ソラニン