「Loser's Parade」

for さえない日々

会社員と今の私/SAKEROCK

タモリの『私もあなたの数多くの作品の一つです』はちょっとスゴい。昼間に弔辞全文を読んで泣きそうになった。『すなわち「これでいいのだ」と』なんて、完全に哲学だ。(弔辞1)(弔辞2)(弔辞3


さて、「インディーズの、しかもインストバンドがシングルを出す」という意表をついた今回の作品。PVは2曲同時制作、更に電波に乗らないラジオが60分も入っているという気合の入れよう。まさに「やるならトコトン!」精神。まさに「ラーメン全部のせ」な感じ。
1曲目の『会社員』は、昨年夏に行われたバナナマンの単独ライブ「Spicy Flower」のオープニングテーマだった『行けバナナ』をバンドスタイルで録り直した星源作曲モノ。あ、『行けバナナ』の時点ではデスクトップ作業が中心の音だったそうです(参考:indies issue vol.40)。それが4月に行われた「大先輩」で初披露されて以降、ライブでマリンバの音が聴けるようになったのです。ということでマリンバ全開のこの曲なんですが、「『songs of 〜』以降のサケロックの方向性」としておぼろげにあった「マリンバ高速叩きのポップス」というリーダーのビジョンによって生まれた賜物だそうです。バナナマンのDVDを購入して初めて聞いたときは「これは2007年のサケの中でナンバー1じゃないか!音源化希望!」と一人興奮してしまいました。それだけ、一気にとりこになれる曲だと思います。なんせ勢いがあって2分もない曲のくせにやたらポップだし。リーダーの作るメロディは、やはりポップなのです。
そして2曲目は『今の私』。こちらは劇団ペンギンプルペイルパイルズの「ゆらめき」という公演のサントラをこれも新たに録音しなおした田中馨作曲モノ。こちらは打って変わってしんみりした曲調。こちらは実際にその公演を見に行ったのですが、登場人物が妄想と現実が入り乱れた中で、なにか希望(のようなもの)を見出したときに流れていたのでした。田中名人が作る曲は印象としては“ひねくれ”。構成が複雑だったり譜割が複雑だったり。しかし、例えば「キャッチボール屋サウンドトラック」の中の『エンディング』なんていうのは、複雑なのになにかドラマティックな印象を受けました。田中名人の作る曲は、なんだか壮大でロマンティックな感じ。
そんな生まれたところ(作曲者も、使われた舞台も)が違うこの2曲を、「これは繋がる!」と確信したことによって、「“会社員”が大変な日常を生きてるんだけど、軽やかに踊りながら帰ってくる。で、ふと家の中で悲しい過去を回想していく“今の私”」というストーリーが出来上がっていったということなのですね。なんともまぁ、妄想力が豊富。でも、出来上がりを聞いて(見て)納得。
あと、問題のラジオについてですが…これについて語るのはあまりにもバカバカしいので辞めておきます。あ!でも一つだけ言わせて!同じAIR JAM世代(=松坂世代)として、ナンバーガールというキーワード(ナンバーガールAIR JAMではありませんが)に反応。『バナナを蹴る』のイントロって、もしかして『透明少女』か!というか、ちゃんとそのあたりも通ってたんですね。安心しました。だって、あまりにも細野さんの話題ばかりするから…どんな高校生だよって思ってたんです、ずっと。周りにそんなヤツいなかったから。それでも「どんだけ英才教育なんだよ!」って感じなんですが。あ、あと伊藤名人のポテンシャルの高さに爆笑。ポンちゃん


そういやですね…
08/08/05(火)付デイリーチャート速報:サザン始動、この勢いをどう見る? - The Natsu Style
なんと、オリコンシングルデイリーチャートで24位!このイキオイが2,3日で終わったらアレですが、もしかしたらウィークリーでも50位以内狙えるかも?そしたらあなた、「CDTVをご覧の皆さん、こんばんは」でお馴染みのCDTVにPVが流れるかもですよ。ちなみに「songs of 〜」がオリコンデイリーで20位に入ったときは公式でリーダーが驚きのコメントを出してましたね。チャートがどうこうとかそういうことを言うわけではないですが、いきなりSAKEROCKみたいな音楽や映像がチャートに紛れ込んでいたら…ちょっと面白いじゃないですか。


B001AMRARS
会社員と今の私
SAKEROCK
asin:B001AMRARS


08/08/06(水)付デイリーチャート速報:嵐明日年間1位へ?怒涛の猛追! - The Natsu Style
ちなみに8/6付のデイリーでは35位でした。この1週間どうなる?