「Loser's Parade」

for さえない日々

R246 STORY

中村獅童須藤元気、VERBAL(m-flo)、ILMARIRIP SLYME)、浅野忠信ユースケ・サンタマリアという6人の監督からなるオムニバス映画。一応、「国道246号線(東京都千代田区から神奈川県の内陸部を通り静岡県沼津市に至る一般国道)がテーマ」という体なんですが、なんかあんまりそういうのは関係なかったような気もします。というか、昨年東日本に出てきたばっかの自分にとっては、国道246号線ってのがいったいどれだけ重要なものなのか、いまだに理解できないんですけども。なんでもかんでも東京中心に作りやがってよー!と、東京にいるくせにやさぐれてみたり。それにしても、なんで国道246〜とか行ってるのに渋谷ばっかだったんだろ。そういうものなんですか?その舞台の渋谷の映画館で見たんですけど。
ということで各30分未満ずつで構成されていたわけなんですが、思ったよりもヒドい出来ではなかったと思います。いや、なんかあんまり評判がよくなかったぽいので、ちょっとどうなんだろうかと思っていたんですけど、マイナスからのスタートだったからか、そんなに「つまらん!」と大滝秀治ばりに叫ぶこともなかったです。映画館で見なくてもいいかも、とは思いましたが。

  • 中村獅童監督『JIROル-伝説のYO・NA・O・SHI』

いやー、いい感じにバカっぽかったです。ちょうど最近エレ片ポッドキャストを聞いているんですけど、エレキコミックのやついが「この前、中村獅童さんと飲む機会があったんだけど、酔いだしたらとにかくおもしろかった。車に乗りながら『中村獅童ここにありー!』って叫んじゃうし」というエピソードを思い出した。というか、全体的にバカバカしい仕上がりでした。脚本が河原雅彦さんだからなのか。非常にとっ散らかって、わー!って感じで終わっていきました。

結構ありがちなSF作品でした。一番国道246号線をテーマに描いてましたが。それにしても須藤元気という人は、いったいどこに行きたいんだろう。サッカーの中田を想起してしまうのはオレだけでしょうか。いや、なんか短編としてはよかったと思いますが。

  • VERBAL監督『DEAD NOISE』

映画ではなく、「日本のヒップホップの未来を追う」ドキュメンタリー。テーマがこんなんだったり、英語の字幕が出てたりと、ああ、こういうヒップホップのドキュメントを作ってみたかったんだねーという感じ。いろんな人がインタビューされていたんですけど、ZEEBRAのオレ様っぷりと、DJ KAORIの叶姉妹っぷりがおもしろかった。個人的にはいとうせいこうなんかにも聞いたらよかったのに、と思った。高木完が出てたんだし。

これは「もし童貞がクラブに行ったら…」という感じ。「グミチョコ」の影響なのか、石田卓也は童貞がよく似合う。あと森三中黒沢はすべてを持っていきました。でも、オレ、クラブって全然行かないんですけど、ホントにあんななの?「んなことあるかー!」って思いながら見てたんですけど。あ、あるの?オ、オレも行ってみようかな…?

ほんとに浅野さんは自分の好きなことをしたんでしょうね。なんか、内容は全然意味わからないんですが、設定がよくわからなかったり、実写なのに全編アフレコだったりしたのが、「あー、こんなことしちゃったりしたら楽しいよね〜」「あ、それもやっちゃえやっちゃえ!」っていう現場の声が聞こえてきました。それくらい、ごちゃまぜ。

というかですね、オレはこれを見に来たのです。本人が告知してましたが、ハマケンさんが出演されているって聞いたから見に来たのでした。…いや、正直、これが一番見やすかったし、おもしろかった。ユースケ、すげえなぁ。あと永作博美はすばらしい。そしてなにより、台詞は少ないくせに圧倒的な存在感を出していた浜野謙太さんに拍手です。また一番いいシーンに、浜野さんも映ってるんだこれが。そして今まで劇中音楽がいっさいなかったところにSAKEROCKの『慰安旅行』がエンディングとして流れるのです。浜野さん…よかったなぁ。あと、きっと、この映画の公開と同時に再発させようとしてたのかなぁ、『慰安旅行』って、と思った。

最後に入れた音楽は、この一曲を使えば、「弁当夫婦」全ての音楽が賄えるなと思って入れたかったのです。
―公式サイトのインタビューにて

ユースケ…!(泣)


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