どらプレゼンツ 細胞融合 アート編＠高円寺Mission's

6月。キリングフロアーを見に新宿まで赴いたところ、そのときの対バン相手に度肝を抜き、すっかりハマってしまったバンドがありました。その名は、「内核の波（ないかくのわ）」。プログレ＋映像＋伊藤園＋食事という、なんともカオスなごった煮のバンドでして、超絶技巧派のプログレインストバンドで音楽だけ聞くとちょっと怖そうなのに、衣装は白衣で、突然「伊藤園のコーナー」が始まり伊藤園の商品のアピールをしだす。終いには演奏中にどんぶりを食い出すバンド。これだけだと「コミックバンド？」と思われるが、演奏技術がずば抜けており、アメリカやメキシコのプログレフェスに呼ばれるほど。早弾き、6弦ベースというメタル・ハードコア風味でありながら、メインのメロは女性が吹くフルート。そしてそこに味付けをするシンセやムーグ。その演奏のバックにはベースの方が制作した映像が流れており、ベースを弾きながら自作のフットペダルで映像を切り替えていく。こんな説明だけだと、いったいどんなバンドなのか理解できないでしょうが、でもそんなバンドなのです。要素が多すぎる！
その内核の波が、ドラびでおと一緒にイベントに出るっていうのを聞き、喜び勇んで高円寺に行ってきたのですが…これがもう、すごく楽しかった。爆笑と感動の嵐でとても忙しかったです。当日はほかにも出演者がいらっしゃったのですが、ちょうど「ぐしゃ人間」という鳥居みゆきがボーカルをとっているようなバンドの終りかけに入場。次はドラびでおの番でした。
ドラびでおは、千川のフェス以来のリベンジ。前回は機材トラブルによりちゃんと見ることができなかったのですが、今回は素晴らしいライブをようやく見ることができました。期待していた映像ネタは、やはりというべきか「のりピー」「高相」「押尾」オンパレード。更に「草なぎ君」もついでにくっ付いてきちゃった。その他も天皇ネタからおなじみののど自慢ネタ（元ネタはBUBBLE-Bのヤツ）、マツケンサンバまで圧巻。ずっと生で見てみたかったので、ようやく見れて感動しました。それにしても…いったいどうなってるんだろうか…？

そして、ついに内核の波。今回は関西のプログレインストバンド「AIN SOPH」のTaiqui氏がほぼ全編ゲスト参加のツイン・ドラム、終盤には日比谷カタン（ゆーきゃんがオネエ系になった感じの人）もアコギで加わる豪華版。それにしても機材が多いだけにセッティングが時間かかってました。「事前に告知していた演奏時間90分っていうのは、セッティング時間30分が含まれてます」という冗談も、冗談に聞こえないくらい。そして突然Taiqui氏の狂言から始まる意表のつき方。すごい。んでもって肝心の演奏はそれはもう凄かった。ベースが尋常じゃない指の動きをしてる。みんな超絶技巧派の演奏を繰り広げているのに、みんながすごく楽しそう。ベースアンプが落ちてしまうトラブルすらも笑いあうくらい。こういう、プログレのバンドって、なんだか気難しそうな印象を受けるじゃないですか。実際はこの人たちも曲のタイトルが変だったり（持ち曲の中には300字を越える日本で一番長いタイトルを付けた曲*1があるくらい）、そもそもバンド名もよくわからなかったりするのですが、特に身構えなくても見られる感じがいいです。そして今回も長々と行われた「伊藤園のコーナー」は、「伊藤園はここで買え！」というコーナーが誕生しており、キーボードの高木氏が実際に納品や新規営業で取ってきた場所を紹介し、「是非ともここで買って回転率を上げてください！」と訴えていた。そして前回同様、今回はお歳暮の案内も客に配られました。もう、なんだかいろいろあってごちゃごちゃしているのですが、要するに、ものすごく楽しかったです。このバンド、絶対フェスに出たら盛り上がるし、売れると思うんだけどなぁ。こんなに楽しいバンド、久し振りですよ。会場でCDを買えなかったので、近日中にアルバムを購入するつもりです。
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*1:『すっげー深い穴を見つけたんだ!今から飛降りるよ。存在証明なんかじゃない、この深さなら誰にも見付かる事はないだろ？生まれてしまった償いをしなきゃいけねぇんだ、生きる事と死ぬ事によって。俺はもう立派に一つの精神として立った。これ以上殺生を繰り返す理由なんて何処にもみつからねぇよ。そもそも人は今しか生きられねぇ、常に生きているのは今だ。でも「今ここ」と想ったその瞬間には既に過去になっているわけで、次々に未来が押し寄せては今を認識する間もなく過去になる。「生」という刹那を証明するのは不可能だろ。証明しようとする時には常に過去のモノとなり生きていたという記憶にすぎねぇ。つー事は生きていようと死んでいようとそんなもんどっちだって同じじゃねーか。だったら俺は希望に向かってスペシャルダイブ!』という曲名です。長い…！