「Loser's Parade」

for さえない日々

筋肉少女帯「蔦からまるQの惑星」ツアー@恵比寿Liquid Room

久々に筋少のライブに行ってきました。通称「蔦Q」という新譜のツアーのため、セットリストは当然「蔦Q」からばかり。正直言いましてこのアルバム、“仲直り”後の「新人」「シーズン2」に比べると、実はピンと来ていませんでした。なんというか、印象が軽いというかなんというか。しかし、実際にライブで聴くとそんなことはなかったのでした。ひたすら盛り上がって、ひたすら笑ってきました。
いきなりMCの話を書いて申し訳ないのだが、この一連の流れが面白かった。

「選挙は行かねー!オレの頭はずっと中2だからだー!」
「知ってる?敏いとうさんが出馬してるの(この時は投票前)。公約が『日本でウッドストックのような大規模な音楽祭を行いたい』って言ってんだけど、あれかね?フジロックサマーソニックを知らないのかね?それとも『あんなのぬるい!』って思ってるのかね?でもすごいよね、そのフェス。ヘッドライナーが“敏いとうとハッピー&ブルー”ってことでしょ?」
「敏さんに満足してもらえるように盛り上がれー!」

グダグダなんだけど、なんとか着地してお客さんも盛り上がっている風景。筋少のお客さんはみんな優しいですよね。そんなオーケン、「モコモコボンボン」で渋谷のギャルのように着ぐるみ(リラックマ?)でステージをただうろうろしているのを目の当たりにした時にはどうしようかと思いました。
さて、肝心な内容なんですが、圧倒的な演奏力は相変わらずで、とにかく橘高さんのギターは毎回お城が建っていましたし、エディは荒くれっぽいのに美しい旋律を奏でる。もちろんおいちゃんのバッキングは刻みが尖っていて気持ちいいし、ウッチーのベース&デス声コーラスは筋少の味で、長谷川浩二さんの高速ツーバスに身悶える。そんなメンバーなのに途中でメンバーみんなでラップが始まっちゃったり(ワインライダー・フォーエバー)するのが筋少。それぞれ音楽的思考は本当にバラバラなのに、それが奇跡的バランスを…って、一回それが崩れて活動休止しちゃってたんですが。もう40代ばかりですから、許容範囲が増えたんでしょう。だから新しい音楽性もどんどんおもしろがって受け入れてしまうのかもしれませんね。
あー、おもしろかった。今でもエディの無駄にテンションの高いダンスが目に浮かびます。そして、ツアーファイナルに聴く「ツアーファイナル」は、とっても特別な感じでした。