「Loser's Parade」

for さえない日々

WOWOW『MUSIC LTD.』第15回公開ライブ収録@渋谷AX

常々「モーモールルギャバンのライブが見たい…!」と思っているのになかなか行けるものがなくてギギギ…ってなってたんですが、何やら抽選で1000名に当たるというWOWOWの公開ライブ収録があるっていうんで試しに応募したところ、見事に当選。ラッキー!と思い、いそいそと渋谷まで出かけたのでした。
まず全体の感想をいいますと、テレビの収録だということなのでとにかく照明が豪華!あんなにキラキラグルグルギュインギュインしたAXのステージを見たのは初めてでした。そして自分は最後方にいたためにステージは見にくかったものの映像モニターがあったためにそれを見ていたのですが、それがまんまテレビを見ているよう。そしてカメラもクレーン含めて何台もあり、ライブを見るというよりかはやはり番組収録の観覧の気分。それはそれで興味深かったのですが。


さて、まず始めに登場したのは「ねごと」。なんとなく名前だけは知っていたのだが、現役大学生(20歳!)の4人組ガールズバンドで、キーボードがボーカルを担当。立ち位置は上手にキーボード兼ボーカル、中央にギター、下手にベース、後方にドラム。このバンドが、年齢の割には舞台度胸がある上に演奏力も高くてビックリ。途中のMCでは恥ずかしくなるような若さが飛び出すものの、かなり堂々と演奏していました。曲調はチャットモンチーに似ているだろうか。ボーカルの子が川本真琴に似ていてかわいいっていうのも今後人気が出そうな要因な気がする。来月、メジャーデビューだそうです。
そして今回の目的だったモーモールルギャバン。もう、最高です。ドラムのゲイリーだけが頭おかしいのかと思ってましたが、実際にライブを見ると、全員おかしかったです。キーボードのユコがあんなにアグレッシブで最終的にはドラは叩きまくるわキーボードを持ち上げるわで最高。主犯格のゲイリーは「AX!SEX!」と小学生のようなテンションで盛り上げる姿がまるで小島よしお。ドラムは無駄な動きが多いし、歌いながらドラムを叩くのでテンポキープとは程遠い。しかし、それがライブでは勢い付いていく感じが目が離せない。『細胞9』、『ユキちゃん』、『ユキちゃんの遺伝子』、『サイケな恋人』と4曲のみでしたが、最初はそんなに盛り上がっていなかった客席も、最終的にはみんなで「パンティー!!」とコールアンドレスポンスを行なうほどに。すごい、一気にみんなの心を取り込んだ。というか、絶対ワンマン行きたい。
MASS OF THE FERMENTING DREGS、略してマスドレ。名前は十分知ってるけど曲は聞いたことなかったその1。なるほどー、こういう感じだったのか。簡単に言ってしまうと9mmの女性版。佇まいだけ見ると、detroit7が大人の女性って感じだったら、マスドレは肝っ玉母ちゃんって感じだろうか。音楽性があんなにハードでメタルな要素があるのに、服装が全然違うっていうのも面白い。あ、調べてみたら、あのドラムの男性、元WORDの人なんですね。
名前は十分知ってるけど曲は聞いたことなかったその2のTHE BAWDIES。噂には聞いていたが、凄まじい人気だった。この会場の6〜7割はTHE BAWDIES目当てなんじゃないかというくらい。彼らのライブパフォーマンスを見ているうちに、片山ブレイカーズ&ザ・ロケンローパーティとの違いを考えていた。両者ともスーツだし、ロックンロールパーティーだし、佇まいもなんだか似ているので系統は同じだと思ったのだけど、何かが決定的に違う。さんざん考えた結果、両者の決定的な違いはTHE BAWDIESには貧乏臭さがないということに気がついた。どっちがいいかっていうのはそれぞれの好みだと思う。個人的には泥臭くて四畳半の匂いがする片山の方が好みではある。でも、ゴージャスでキラキラ王子様の方が人気出るんだなー。


というわけで、無料観覧のライブのわりにはつまらないバンドがなくて満足の1日でした。ちなみにこの模様は9月に放送されるようですが、筆者はWOWOW入ってないので見れません。