「Loser's Parade」

for さえない日々

曽我部恵一 Presents『HMV渋谷 おつかれサマーフェス!』

渋谷系」というジャンルが生まれた場所、HMV渋谷が閉店します。このニュースは音楽ファンに深刻なニュースとして飛び込んできました。
そこで閉店間際、連日店内ではイベントが開催されているのですが、その中のイベント、曽我部恵一が発起人となった「おつかれサマーフェス!」に行ってきました。最初は「なんだか祭りっぽい雰囲気だし、まぁせっかくだしちらっと覗いてくるかな」なんて軽い気持ちだったのが、なんだかんだで最後まで居ついてしまう結果に。
当日は多数のミュージシャンが一日中ノーギャラで演奏、DJしまくるお祭り状態。そのために、会社の終りに駆けつけたらすでに人で溢れかえっているわ、更に店内で酒呑んでるわでかなり異様な雰囲気。まずは小田島等大橋裕之箕浦建太郎、そして大原大次郎による「全日本ポスト・サブカルチャー連合」という名前でライブペインティングを見学。

白レーベルのCDに次々とペイントを行っていたのですが、間近で大原さんの作業を見れたのはとても貴重な体験でした。

この時の様子は大原さんのブログに詳しいです。


ライブを行うのは普通に店内。そしてこんなお祭り状態ですから、当然通常営業なんて出来ない状態。もはやモノを売るなんて状態ではないくらいに人で溢れかえっていました。

私が着いてしばらくするとホフディランの演奏が始まりました。2人だけで『遠距離恋愛は続く』『恋はいつも幻のように』『デイドリームビリーバー』と、次々に名曲を披露。「青森の“夏の魔物”っていうフェスに片道10時間かけて行くけど、持ち時間は今日と同じ20分!」、「ワタナベくんの部屋は清水健太郎が元住んでた部屋!なんか出てくるんじゃないか?」などのMCを挟んで、最後にはデビュー曲『スマイル』を披露。…するも、ユウヒが酔っ払っていたらしく間違えまくり、コード展開を思い出せないという自体に。デビュー曲なのに!すかさずワタナベイビーが「じゃあまずコード練習から!」と「A〜Dマイナー〜」と歌詞をコードに置き換えながら練習し始め、ようやく再開するというグダグダ模様。爆笑しました。
続いてはノーナリーブス。タマフルやキラキラとTBSラジオではお馴染みの西寺郷太ですが、実はライブを見るのは初めて。曲は『DJ! DJ!』『NEW SOUL』『Hey, Everybody!』『HIPPOPOTAMUS』。そして最後にはゲストで堂島孝平を呼び込んで『I LOVE YOUR SOUL』。生の西寺郷太、キーが高い!スイートボイス!なんだか珍獣のようでした。演奏はひたすらシャープでこれぞシティーポップス!って感じでした。
そして最後はサニーデイ・サービス。しかもちゃんとハルシゲ復活してました。演奏したのは『東京』『恋におちたら』『恋人たち』『NOW』、そして『コーヒーと恋愛』。最初は「遅くなるからノーナ終わったら帰ろうかなー」なんて思っていたのに、気がついたらサニーデイを見て興奮していました。『東京』『恋におちたら』と続けてやったときに「もしや『東京』から全曲やっちゃう!?」と思ったけどそんな時間はもちろんなく、5曲で終了。それでも拍手が止まない客に対して「アンコールはないです。会社帰りで寄ってくれたのに入場規制で入れなかった人たちのために1曲やるから…帰ってください!」と、この時点ですでに客で溢れかえったフロアには入場規制が掛かっていたのですが、入れなかった人のために客総入れ替えでもう一度演奏する宣言。いつかのSAKEROCKみたいだ。ちなみにこのときの映像がYOUTUBEで上がっています。いやー、興奮しました。


自分はHMV渋谷に対して「渋谷系発祥地が!」「旧店舗の方にはかなりお世話になった!」と言ったような、思い入れがあるわけではありません。地方出身者ですし、東京に出てきたのはたかだか3年前の話だし、渋谷系にハマっていたわけでもないですし。むしろこの移転後の店舗にいろいろと個人的な思い入れがありまして。だからこそ最後の宴に参加してみました。それにしてもHMVは渋谷店閉鎖が目立ってますが、それに先駆けてひっそりと吉祥寺パルコ店も閉店しましたし、そのほかにも続々と閉店しているらしく、店舗リストには「閉店」の文字が多々。この状況は…いろいろと考えさせられますね。基本的にいまだにCDは実店舗(タワレコ)で買う自分としては、なんだか寂しい限りです。