「Loser's Parade」

for さえない日々

カクバリズムのぐうぜん@心斎橋BIG CAT 〜星野源

3連休で実家に帰るついでに、大阪で開催された「カクバリズムのぐうぜん」に足を運んできました。出演者は星野源(ソロ)、スチャダラパー、そしてSAKEROCK。2008年の4月に東京で開催された「大先輩」というSAKEROCK企画イベントの大阪・名古屋出張版という感じです。学生時代〜社会人3年生まで関西在住だったため、BIG CATに足を踏み入れるのは本当に久しぶり。恐らくミナミホイールで初めてマキシマムザホルモンを見た以来。心斎橋駅を降りてBIG STEP(BIG CATがある商業ビルの名前)を目の当たりにしたときは懐かしくていろんな思い出が蘇りました。


はじめは前座的立ち位置で登場した星野リーダーソロ。初っ端にワンマンでも披露された「唄を歌うときは〜」という名もない新曲をひとり弾き語りで披露。「CDも出ちゃったし、いい加減歌うことに対してちゃんと向かい合うために作った曲です」との宣言通り、7月に見たワンマンと違ったのは、一人で弾き語るときも、バンド演奏のときも、終始ステージ中央で立って歌っていたこと。また、『茶碗』では間奏部分で合いの手的なファルセットを出していたのも今回初めて見た所作。
今回のバックバンドメンバーは、伊藤大地、伊賀航のレコーディングメンバーに加え、野村卓史に変わって曽我部恵一ランデヴーバンドL.E.Dに所属し、Innervisionsというソロプロジェクトを行なう横山裕章がキーボードを担当。ベースの伊賀さんはランデヴーバンドの一員でもあるようなので、それ経由での人選なのだろうか。とても当たり前のことですが、同じ曲でも演奏する人が違うと印象が変わりますね。『キッチン』ではオルガンソロが入って叙情的になったかと思えば、『穴を掘る』アウトローでの鍵盤ソロはとても力強く、賑やか。独創的なタッチの野村さんに対して熟練の技を見せる横山さん、という感じでしょうか。演奏者が違うからか、『茶碗』も冒頭に書いたファルセット以外でも鍵盤の音色が違っていたり展開で3連符になったりと全体的にまた違う曲になっていたような印象でした。
お客さんが入りきれてないほどに詰め込まれた客席。ソロ広島公演では貧血で倒れたお客さんもいたそうな。それでも小さい子どもから「源ちゃん!」と声援が上がるほど雰囲気はアットホーム。そしてMCはいつでもゆるゆる。「ステージから見ると…四角いね。だいたいのライブ会場は横長なんだけど。」「広島で倒れた人…もしかしたらこの曲調でひとりモッシュしてたのかも?」などと伊藤名人と他愛もないやり取り。ひたすら、ゆるい。そう言えば星野リーダーってよく角張社長のモノマネをしますが、あの声って社長というよりはハマケンのマネのような気がします。
最後に『くせのうた』で終了。イントロで鍵盤がターンターンと響かせたのち、一斉にギター、ベース、ドラムが入る場面。そしてサビ、感想のちょっと不協和音が入ったようなフレーズ。この曲、とても狭い範囲のことを唄っているのに、演奏や曲調はとても壮大なんだってことを改めて気付かされました。

星野源

  1. 新曲
  2. ばらばら
  3. キッチン
  4. 茶碗
  5. 兄妹
  6. 穴を掘る
  7. くせのうた

続いては、スチャダラパー。続く!