「Loser's Parade」

for さえない日々

ダイナマイト関西2010 fourth@中野サンプラザ

中野サンプラザという大会場、そして出演者が今年の歴代優勝者を始め全てが豪華。なんだか今年の総決算のような大会でした。しかし、平日の18:00開演というのはやはり社会人には厳しい。当日は「あー、オープニングマッチは見れないかなー。せめてトーナメント1回戦には間に合いたいなー」などと思いつつ30分ほど遅れて入場。しかしどうやら開会式が結構長かったようで、オープニングマッチから見ることができました。しかし、後から聞いたら…スチャダラパーが登場しただって!?そんなの知らないよ!ズルい!
さて、今回の大会はすべてが見所だったのですが、その中でも自分が特に印象的だったものは「山里亮太の猛攻」、そして「新参vs古参」でした。

【オープニングシングルマッチ】ピース・又吉 VS 野性爆弾・川島
肉糞亭一門の師匠であるくーちゃんと、弟子の又吉による師弟対決。淡々と回答を重ねるまったんと、独創的なくーちゃん。「子供は要注意!偽物サンタクロースの特徴とは?」というお題で、「袋から銃口」という又吉に対し、お題とは全く関係ない回答を繰り返したくーちゃんの自爆で終了。


【1回戦第1試合】オードリー・若林 VS スリムクラブ・真栄田
昨年の「ダイナマイト関西・ヤングマスター」から始まった因縁の対決。お互いがライバル心を持っているこの対決、第一問目の「宇宙飛行士が地球に帰還して言ったありえない一言」では「足立区に似てる」「半袖でいいよ」と真栄田がラッシュをかけたけど、続く「野球の試合で行われたキャッチャーのウザい行動とは?」というお題では形勢逆転。結果、2-0で若林がKO勝ち。真栄田の大喜利をようやく見ることができましたが、会話系のお題に強いですね。2問目は野球に関するお題で、その知識に乏しく苦戦してしまったそうです。この対決、「今日で終わりにする!」って若林が行ってたけど、もっと見ていたいし、二人ともD関の名物戦士になってほしい。


【1回戦第2試合】上田誠ヨーロッパ企画) VS 南海キャンディーズ・山里
「言葉の魔術師」対決。とにかく殺気すら感じる山ちゃんの猛攻が凄かった。お題発表数秒後に回答を発表、そして判定が出るやいなやすぐさま次の回答を書き連ねる。「先手必勝」「逃げ馬」戦法。「池上彰が「いい質問ですね」と言ってくれない質問とは?」というお題に対して「美容院はどこですか?」「(あいうえお作文的に)はい、ニュースのニー?」「イラクとイクラ、似てると思いませんか?」と怒涛の勢い。個人的に「除夜の鐘、109つ目を打ったらどうなる?」というお題に対しての山ちゃんの「言い訳で頭がいっぱいになる」が好き。上田さんもマイペースに戦っていたが、この勢いに巻き込まれ、KO負け。2回戦で「たりない二人」対決が実現に!


【1回戦第3試合】博多大吉 VS 笑い飯・西田
「中学イケてない芸人」対決。大吉は固有名詞がバンバン登場する毒っ気の回答、西田はアホみたいな回答で対照的。「野球のビールかけにありそうなハプニングは?」に対して大吉先生、「オレ、バラエティいけるかもという局アナの勘違い」「星野監督のマジギレ」、西田は「水中メガネのゴムちぎれ」「おつまみ不足」。「『サクラチル』のような悲しいカタカナを考えてください」では西田の「サルニゲル」「ヨメブソク」も良かったけど、大吉先生の「ミッツマングローブ」からの「ホワイトベリーライブ イン ジャスコ」という凄い回答で決着。多分この日一番の笑いでした。


【1回戦第4試合】バッファロー吾郎・竹若 VS ケンドーコバヤシ
ダイナマイト関西初回からのライバル対決。優勝回数はコバが6回と全選手中トップらしいのだが、直接対決では5対4と竹若が優勢。古参戦士のいぶし銀の対決!…と思っていたのだけど、お題が合わなかったのか、どうにも盛り上がりに欠ける対決に。結局竹若は1ポイントも奪えずに散っていってしまった。ポイントの動きの鈍さに「これはいよいよダイナマイト関西も世代交代か?」と思わされた。


スペシャルマッチ:サバイバル】
しずる池田 / 野性爆弾・ロッシー / ガリットチュウ熊谷 / 東京ダイナマイト松田 / ピース綾部 / レイザーラモンRG
ここでスペシャルマッチ。事前に公表されていたしずる池田以外にも続々と出演者が登場。天真爛漫な池田と、亜空間のロッシー、勢いがから回ってる熊谷、この括りに入れられていることが不服な松田、トシちゃんを踊るだけ踊って下ネタで自滅と自分の仕事を全うした綾部、そして終始市川AB蔵で通したRG。さっきまでの緊張感溢れる戦いとは真逆の、ドタバタゲームでした。結果、いつもに比べてまともな回答が多かったロッシーが勝ち抜け。ロッシーって、オールザッツ漫才で見た大喜利ではお題を覆すことを平然とやってのけてたからちょっと意外でした。それにしても池田の無邪気さは逆に狂気だ。


スペシャルマッチ:特別シックスメンタッグマッチ】
ロンドンブーツ1号2号田村亮 / キングオブコメディ高橋 / しずる村上 VS キングオブコメディ今野 / 伊藤修子拙者ムニエル) / オードリー春日
休憩を挟み、再びスペシャルマッチ。特別シックスメンタッグマッチということで、ロンブー田村、しずる村上、そしてキンコメのパーケンが「イケメン軍団」として登場。まさかのパーケン「イケメン」キャラに爆笑。対して今野、拙者ムニエル伊藤、そして春日は「モンスター軍団」に。登場も漫才同様ゆっくり練り歩き。ちょっとした余興感覚で始まったものの、キンコメの二人は2008予選で決勝コンビ対決→パーケンが決勝ラウンド進出という実力の持ち主、そして拙者ムニエルの伊藤は「D関無双」で発掘され2010Firstで若林と競った程の実力。館長も言ってましたが、トーナメント戦出場者でもおかしくない。
まー、この対決も見ごたえがありました。「生徒が3日で辞める英会話スクール、その理由とは?」に対して「生徒が次々と謎の転落死をする」「社名がマハーポーシャ*1」(伊藤)、「英語圏にあるから」(高橋)、「基本的に『ジャップ』と呼ばれる」(春日)、「NOVAだから」(今野)。結果は、モンスター軍団の勝利。ポイントを奪取するごとに爽やかなハイタッチを行なうイケメン軍団に対し、息が合わなくてくっちゃくちゃなハイタッチを披露するモンスター軍は、「我々はただモンスター軍に餌を撒いていただけだった」とロンブー亮が語るほど。


【準決勝第1試合】オードリー若林 VS 南海キャンディーズ山里
「たりない二人」対決。今までの試合では感情を表に出さずに無表情でいた若林だったが、後から入場した山ちゃんを睨みつけたり威嚇するミニコントを挟む余裕。余裕というか、「芸能界唯一の友達」だからじゃれ合っているというか。この対決でも山ちゃんの先手必勝・タッチアンドゴー戦法。しかし、先程の対戦ほど重いパンチが打てずにいると、そのスピードに合わせるかのようにどんどん回答を繰り出す若林。もう、二人の回答を出すテンポが早すぎて、せっかく解説席に春日がいるのにゆっくり喋る隙がないほど。
ゴーストバスターズすら怖がらせるおばけの正体とは?」に対して「ちょっと生きてる」(若林)、「何度死んだと教えても『ドッキリでしょ?』みたいな顔をしてくる」(山里)。結局同点のまま時間制限が来てしまい今大会初のサドンデスに。「ニュース速報で間違って流れてしまったしょうもない芸能ニュースは?」に対して若林が「少女時代が結構大人」、山里「真矢みきがあきらめた」。結果、若林の勝利。これは際どい判定でした。


【準決勝第1試合】博多大吉 VS ケンドーコバヤシ
「芸風正反対」対決。大吉先生の淡々とした毒に対し、ここで初戦とは違い重いパンチを次々繰り出すコバ。「魔法使いが言いそうな寝言とは?」の問に「そのカボチャは無理でしょ」「サリーっていつの時代だよ」(大吉)、「ジブリなんて絵空事」(コバ)。更に「ほうきがないとフワフワする」という、回答自体がふわふわしたものまで繰り出したコバに「コバらしい回答が出てしまいました」と解説席の木村館長。大吉先生もよかったけど、調子を取り戻したコバの勝利。


【決勝戦】オードリー若林 VS ケンドーコバヤシ
そして決勝戦は新参と古参の対決。または「キャンパスナイトフジ」対決。戦いは、ふたりとも回答のペースが早い上に殺傷能力の高い回答が出まくったために今までの決勝戦にしては案外早くケリがつきました。
「仲のいい双子のおじいちゃん、何をしている?」に対して「入れ歯高速交換」「しびんチャンバラ」(若林)、「リアル幽体離脱〜」「仲悪いふり」(コバ)。そして最後は「戦場カメラマンのような戦場での職業は?」に対しての「戦場ブライダルコーディネーター」、そして「戦場ILE(せんじょざいる)」でケンコバの勝利!若林は先の対山里戦で体力を使い果たしたのか、ここでは今ひとつ切れがなく、逆にコバは尻上がりに調子が上がって行きました。


山ちゃんの「いじめられっ子の逆襲」現象は、客席も応援モードになっていたにも関わらず、それに受けてたって蹴散らした若林。しかし、ケンコバの前では力及ばず。ケンコバ強し!若林なら止められると思っていたんですけど、やっぱりダイナマイト関西でのコバは強い!「IPPONグランプリ」ではなかなか力を発揮できないのに、水があっているというヤツなんでしょうか。でも、脅かす存在であることは間違いありませんでした。トーナメントだけでなくスペシャルマッチも楽しく、まさにお祭りでした。
そして、ワタシはsecondを観に行ったときに引き続き、

今回も解説席の後ろ(1列挟んで)という特等席に当たってしまいました。狙ったわけではないのに!ここで見ていて面白かったのが、解説席での春日。解説では春日であることを崩さなかったのですが、オフマイクではバッファロー吾郎のお二人に対してとても礼儀正しい好青年春日俊彰、また試合後暗転時に退出する際に引いて開ける扉に対して押して開けようとするも開かないようで右往左往しているちょっと天然な春日俊彰を見ることが出来ました。

*1:1990年代に世間を驚愕させた某宗教団体の会社名