「Loser's Parade」

for さえない日々

ソーシャル・ネットワーク

ワタクシ、一応IT関係っぽい仕事をしているので、余計に見ていて身が引き締まる思いでした。
ソーシャル・ネットワーク|2011.5.25 Blu-ray&DVD Release

何が身が引き締まったかって、「Facebook」というサイトを進化させていこうとする熱量。確かにきっかけは不純なのかもしれないけれど、だからこそ親近感のようなものが湧いた。そして20代前半で一気に駆け上がってしまう勢い。ハーバード大学という秀才、ショーン・パーカーの入れ知恵など様々な要因はあるものの、その勢いの熱量は見ていて憧れるほどだった。その熱量の元には「彼女に振られた」とか「リア充死ね!」っていうものが含まれているのが余計に共感。双子の兄弟に代表される「フェニックス」の連中を蹴散らすのは見ていて爽快ですらあった。燃えたシーンとしては、とある狂乱の対決で決着がついたとき、マークの言葉に「合格だ!」って字幕では出てたんですが、実際のセリフは「Welcome to Facebook!」って言ってる箇所があって、なんだか無性にかっこよかった。オレも誰かにウェルカムされたい!でもこの感情って、どの業界でも、どの場面でも共通する「熱量への憧れ」じゃないのかな。
ショーン・パーカーの存在もよかった。ナップスターは、日本のP2Pソフト「WinMX」「Winny」開発のきっかけとなったソフトで、一時期日本ではタワレコと組んでいろいろやってました。そのナップスターの共同設立者であるショーン・パーカー。なんだかうさんくさくて破滅型傾向にあるけれど、「裁判では負けたが、勝ったのは俺だ。その証拠にCDは売れなくなったじゃないか!」というセリフは本当に鋭かった。こういうタイプの人、なんとなく日本でも当てはまる人がいそうですよね…。
しかしこの映画、なんだかんだでラストがとても切ない。結局そこに帰っていくのか、数分間のオープニングシーンがここに活きてくるのか、と。


ところでこの映画、「Facebook」周辺のドキュメントのように見られていますが、現実とは異なる箇所が多いフィクションドラマだそうです。タマフルのシネマハスラー町山智浩のアメリカ映画特電にて事実との比較が聞けます。映画特電のほうは見た人向けの話になってます。これ聞いたら、「オレ、全然映画の内容理解できてなかった…」ともう一度見返したくなります。それほど情報量が多い映画でした。


この映画を機会に少しずつ日本でもFacebookが広まりつつありますが、ただ…Facebookってやっぱりよくわからないんですよねー…。一応アカウントを取ってはいるんですが、何をしていいのやらさっぱり。