「Loser's Parade」

for さえない日々

レキシ/レキツ

池ちゃんこと池田貴史のソロユニット「レキシ」のセカンドアルバム「レキツ」が良すぎます。企画モノとか思ってたらダメですよ。
http://www.laughin.co.jp/rekishi/rekitsu/
まず参加陣が前作にも増して豪華。スチャダラパーBOSE、ANIに始まり、椎名林檎永積タカシ安藤裕子、ライムスターのMummy-D堂島孝平いとうせいこうグローバー義和。そしてハマケンさん。浜野さん凄いなー、こんな豪華な客人の中に混じっちゃうだなんて。それでは1曲目から追っかけてみましょう。

フューチャリングは「オレもお前も誰かの末裔」なのにMC末裔のANI(パイレーツオブ玄界灘!)、一人なのになぜかMC四天王のBOSE。なんだかどっかで聞いたことあるようなイントロで始まり、スチャダラらしいフロウ(パイレーツオブ玄界灘!)に池ちゃんのスイートボイス、更にはラップにも挑戦。そして「おじちゃん!レキシのおじちゃんだろ!?」に爆笑。

  • きらきら武士 feat.Deyonna


Deyonnaとは椎名林檎のこと。キラキラと名のつくだけあって、上のムダにオシャレなPV(「土器メン」こと箭内道彦、「仇討ち充」こと児玉祐一コンビ制作、出演する女性は仲川希良さん)を見てもらっても分かるとおり4つ打ちキラキラポップでダンサブル。ちなみに椎名林檎のレキシネームである「Deyonna」とは「出女」をBeyonceっぽく、ディーヴァ風に表記したもの…というのをこの動画で知りました。

  • ペリーダンシング feat.シャカッチ

シャカッチに関しては本性が明かされていないのは「忍び」だからでしょうか。でも聞いてもらったら分かるとおり、永積タカシですね。アース・ウインド&ファイアーのようなファンクナンバー。ハナレグミよりもSUPER BUTTER DOGが好きな自分にとっては「やっぱこれだよ!」と言わずにはおれない、ファンキーな歌と、ファンキーなギターソロ。でも冒頭の開国を迫られる江戸幕府の語りにお茶を吹き出します。

  • どげんか遷都物語 feat.織田信ナニ?

織田信ナニ?こと、浜野さん参加作品です。織田信ナニ?ってネーミングは、かの迷曲「信長」から来ているのだろうか。メロウなナンバーで和歌 for you、和歌 for me。トロンボーンもメロウです。

ちなみにこんなPVが初回特典に付いてきます。池ちゃんの東京探索です。

ついでにこんなメイキング映像も付いてます。コーラス、信ナニ?

  • ほととぎす feat.聖徳ふとこ

聖徳ふとここと、安藤裕子フィーチャリング。一聴すると幻想的なポップスで安藤裕子にピッタリな曲。でもよくよく歌詞を見てみると「鳴かぬなら…」のほととぎすについて歌っている仕掛け。リズム隊のキレと「キミが鳴くまで〜」という歌のループが気持ちよくて、池ちゃんのポップス職人の面が出た曲。It's my life by 内府!

きりしたーんきりしたーん\隠れっ/
MC母上というレキシネームはMummy-D氏が不本意ながらに付けられたと、宇多丸師匠が「キラ☆キラ」で証言しておりますが、さすがのDさん、スチャのフロウとはまた違ってシャープに隠れキリシタンについて韻を踏んでいってます。でも池ちゃんとの掛け合いが笑える。しかし、この曲は絶対にタイトルありきで作成されてますよね。

  • レキシ ト ア・ソ・ボ

コーラスが入ってるけど、レゲエダブでほぼインストでチルアウト。

もろアイドルソング調でさすが堂島孝平、80年代胸キュンポップ。なんか、振り付けまで見えてくるくらいにとってもキャッチーなメロディ。最後の最後で「遣隋使を銀河鉄道999風味で歌っている」という仕掛けに気が付きました。

  • 狩りから稲作へ feat.足軽先生・東インド貿易会社マン

笑っちゃうくらいに名曲です。「縄文土〜器〜 弥生土器〜 どっちが好き?どっちも土器」で始まる東インド貿易会社マンこと、グローバー義和(インドとのハーフのため)の歌と足軽先生こといとうせいこうによるフロウの「スペ中」的お仕事。最後は「稲作中心!」でコールアンドレスポンス。この曲のテーマは「いつまでも夢を追うような狩りはもう止めて、稲作をして定住しようと問われる」っていう切ない内容。笑っていいのか感動していいのか、複雑な感情!

  • 歴史と遊ぼう

最後はピアノの伴奏による音楽の授業的合唱。いや、音楽の授業じゃなくて日本史の授業でした。シンプルさが池ちゃんの原体験を感じさせられるようです。


というわけで、おすすめです。

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