「Loser's Parade」

for さえない日々

Hi-Hiの瞬間〜THE MANZAI2011

面白かったなー。本当に面白かったなー。この大会の変遷が不安だっただけに、本当に面白くてよかったなー。
日清食品 THE MANZAI 2014 公式サイト
テレビっ子としてはどうしても昨年末に大団円で幕を閉じた「M-1」と比較してしまっていたのですが、「M-1」との違いがものすごく出ていて、単なる焼き直しではなくて「競技」から「バラエティーショー」に変換されていた。リムジンでの登場に始まり、たけしの仮装とボケ。リアルタイムで見ている段階では「え!こんなバラエティー番組っぽく行くんだ!」っていうのが不安になっていたんですけど、それが最後まで貫かれ、結果的にそれがよかった。「もっと緊張感とか出してほしいなー」なんて思っていたのが、「お笑い見るのに緊張感とかいらない!」とコロッと寝返ってました。4時間、ダレずに見れた。
16組の漫才、どれも面白かったのは当然のこと、途中で起こる感動的シーンがたまらなかった。博多華丸・大吉がたけしに褒めの言葉をもらったときの「岡村くん、泣きそうです!」ってとこにグッと来たり、すっかり白川が太ってしまった、大阪でずっとくすぶってるテンダラーが全国区で爪痕を残したことにグッと来たり、関西では確固たる地位を獲得している千鳥がこの舞台で決勝ラウンドに進んだことにグッと来たりしたけれど、やはり一番はHi-Hiでしょう。


オードリーのオールナイトニッポンをよく聞いているのですが、同じ事務所の先輩であるHi-Hiの名前はよく出てきました。中でも印象的なエピソードは、Hi-Hi岩本、ハマカーン浜谷、ビックスモールンのゴンという所属事務所メンバーが若林出演の舞台「芸人交換日記」のゲネプロを見に行った時の話。「夢を諦めるのも才能だ。」というキャッチが印象的なこの芝居を見た後に目を赤く腫らして「夢を諦める才能のないやつらが挨拶に来たぞー!」と楽屋へ入ってきたのを見て泣きそうになったという若林。更にはゲネプロだけどいいもの観せてもらったから、とお金を払おうとするHi-Hi岩崎。しかしチケット代6000円に対して財布の中には4000円しかなかったという話。
そんなことを言っていたHi-Hiがついに花開く瞬間、「夢を諦める才能がなくてよかった」瞬間を見れたことは非常に感動的でした。そもそも事前に放送された「挑戦会」で流された、決勝進出を知り泣き崩れるシーンが泣ける。彼らの名前は知っていたもののネタ自体は知らなかったのですが、Twitter上でフォローさせてもらっているお笑いライブ現場組の方々からは「Hi-Hiはすごい!」と聞いていたので期待していたら…期待を飛び抜けていったので感動すらしました。当日、同じく生放送のオードリーのオールナイトニッポンでは、急遽Hi-Hiがゲストに登場。若林が興奮冷めやらぬ感じで嬉しそうにしているのがリスナーまで伝わってきた。「オードリーとはお互い売れないときに苦楽を共にした」「先月は給料8000円だった」「どうしようもなくなって春日につい最近5万ずつ借りた(あのケチで有名な春日が!若林はそのことを知らなかった!)」などのエピソードがいちいち笑い泣き。あと漫才中に出た名言「お前の18年間を放り込んでこい!」、更には「漫才楽しい!」がアドリブだったなどなど。
「一夜にしてでしょ?ウチらのときと状況がまったく同じ」と言うオードリーと、同じ運命をまさに今から辿ろうとしているHi-Hi。「一緒にロケとかやりたいね!」と言っていたけど、そう遠くない未来にその姿をテレビで見れると思っています。

Hi-Hiというニュースターが誕生したのが最も印象的だったけど、優勝したパンクブーブー絶対王者っぷりだとか、ナイツのネタが同じシステムを利用しながらも確実に年々レベルアップしているのが驚異的だったとか、ウーマンラッシュアワー「バイトリーダー」の美しさとか、チキチキジョニーというこれまた濃い毒を吐くキャラが発見されたとか、スリムクラブの「宗教です」とか、印象的なのはたくさん。あ、もちろん爆笑問題…いや、爆チュー問題の登場もよかったし、ダイノジの与えられた役割をちゃんとわかっての振る舞いとかも最高でした。
来年はどうなるんでしょうかね。