「Loser's Parade」

for さえない日々

「SAKEROCKの季節」特集が組まれている雑誌について

SAKEROCKの季節」が発売された際、特集を組んだ雑誌があるので紹介しておきます。
MUSIC MAGAZINE (ミュージックマガジン) 2014年 02月号 [雑誌]
まずは「ミュージック・マガジン」。おなじみ、松永良平さんによる記事「偶然に起こる奇跡を信じるところから生まれてきた得意な音楽」とともに、今までリリースされたアルバムのディスコグラフィが掲載されています。昔から彼らのことを知っており、今回のアルバムでもブックレット内の年表作成を手がけられているからこそ、歴史を振り返る上で貴重な証言であったり、視点を知ることが出来ます。
indies issue vol.68
そして「indies issue」。見ての通り表紙がSAKEROCKです。内容はベスト盤収録曲解説、歴史、個人活動(新旧メンバー)などなど盛りだくさん。曲解説や歴史など、細かいところまで取材されているところが資料として役に立つくらいです。余談ですが、久しぶりにインディーズイシューを手にとったら判型が変わっててビックリしました。

「SAKEROCKの季節」の売上が初週で1万枚超え

というわけで、「SAKEROCKの季節」がオリコンウィークリー第6位にランクインしました。おそらく、SAKEROCK史上最高位だと思います。『会社員と今の私』のシングルが初登場20位に入って騒いでた頃から比べるとなんだか感慨深いです。
さて、このオリコンのサイトをよく見ると、その週の推定売上枚数も記載されているのですが、このベストアルバム、なんと「13,638枚」の売上記録がありました。今までずっとSAKEのCDが出るたびにオリコンサイトを見てきましたが、恐らくですが、初週で1万枚を突破したのってこれが初めてじゃないでしょうか。それこそ、「songs of instrumental」とかは初週3,000枚くらいだったような記憶があります。これもひとえに、ソロでの活躍が招いた結果なのではないでしょうか。SAKEROCKのアルバム、買いたいけど何から手を付けていいのかわからないって方は、是非ともこれを機会にベストアルバムを手にとって欲しいです。アルバムそれぞれに色があって、本当はそれぞれの特徴と共に推したいのですが、手っ取り早く入門できるツールができました。
それでは最後に、初週のオリコンデイリーランキングを記録しておきましょう。1/21〜27のランキングはこのような結果でした。

日付 順位
1/21 4位
1/22 5位
1/23 7位
1/24 8位
1/25 9位
1/26 19位
1/27 10位

発売週前半のランクが高いのは、やはりみなさんの前のめり感が出た証拠でしょうか。
SAKEROCKの季節 BEST2000‐2013(初回限定盤)(DVD付)

その季節思い出す、何かに取り付かれていたように〜「SAKEROCKの季節 BEST 2000−2013」

サケロックのアルバムが発売されることの喜び。それがたとえベストアルバムだとしても。

先週、SAKEROCKのベストアルバムが発売されました。いわゆる「フラゲ」を行うべく発売日前日の店着日に新宿のタワーレコードに閉店間際駆け込んだのは1月21日火曜日。収録されている32曲中、29曲はすでに音源を持っているにも関わらず、それから1週間、何度も何度も聴き続けています。こうしてまとめられるとまた違ったように聴こえてきて、タイトルのごとく「季節」を思い出します。
収録されているのは「YUTA」「慰安旅行」「LIFE CYCLE」「songs of instrumental」「ホニャララ」「MUDA」というオリジナルアルバム、「キャッチボール屋」「おじいさん先生」のサントラ、「日本の態度」「SWEET DREAM For fishmans」「細野晴臣トリビュート」「極東最前線2」「More SQ」といったコンピレーションアルバム、サケロックオールスターズでの楽曲などからピックアップ。更にトピックスとしては結成当初に作られたCD-Rから『慰安旅行』のデモバージョン、ドラマ版アキハバラ@DEEPのエンディングテーマだった『YAWARAKA-REGENT』、そしてバナナマンライブ「emerald music」のオープニングテーマであり、現時点で最新曲である『Emerald Music』が初音源化されたこと。
もちろんここに挙げた以外にもサントラを出していたりコラボも出しているSAKEROCK。例えば劇団ペンギンプルペイルパイルズのサントラ集「PENGUIN PULL PALE PILES SOUND TRACKS BEST」や「ゆらめき」、映画「黄色い涙」のサントラからは入っていないし、コラボといえば持田香織と出した『雨とワルツ』、コトリンゴとの『でたらめサンバ』、二階堂和美のバックを担当した『LOVERS ROCK』『いてもたってもいられないわ』だってあるし、近年ではニャンちゅうワールド放送局で流れている『めがねのうた』『せつないのうた』なんていうのもある。音源化されてないものも含めたら、数々の舞台音楽、渡辺謙が出ていたヤクルトのCMソング(鈴木慶一作曲)、NHKEテレ「ひょうたんからコトバ」のサントラなどなど…もう、枚挙に暇がない。インストバンドでサントラを多く手がけていたということもあってか、それほどに多作なバンドなのです。


ベストアルバムというと「初心者向け」だと思われがちですが、もちろんこのアルバムもソロ活動が活発な今の時期だからこそ、バンドを知らない人に届いて欲しいのだけれど、昔追いかけていたけど今は、という人に多く手にとって欲しいと思っています。必ず、その季節を思い出すから。


「季節」というタイトルは、初回盤DVDの副音声で本人が語っていたけれど、星野リーダーが病床で思いついたワードだとのこと。このタイトルについては副音声で一緒に収録に参加している山岸聖太さんも絶賛していますが、このワードは自身のソロ曲にも出てきます。それはずばり『季節』という曲で、シングル『知らない』のカップリング曲であり、昨年春に発売されたアルバム「Stranger」にも収録され、山下敦弘監督、前田敦子主演の「もらとりあむタマ子」の主題歌にもなっています。ちなみに「川口のソウルミュージック」をテーマに作られたそうで、その曲の歌詞に、こんなワードが出てきます。

誰かに微笑んだ その季節思い出す 何かに取り付かれていたように

その後、この歌詞は「誰かに微笑んだ」に始まり、「誰かと微笑んだ」「誰かが微笑んだ」と変化していくのですが、これがそのままSAKEROCKのことにも繋がってくるように思えてくるのです。そのときどきでSAKEROCKは(仲間内やお客さんなど)誰かに微笑んでいたし、(メンバー同士や仲間など)誰かと微笑んでいたし、(自分のような愛好者など)誰かが微笑んでいました。なんだかそんなことを漠然と聴きながら考える日々です。
「何かに取り付かれていたように」って思いだしてるけど、オレはまだ取り付かれているし、一生この奇病と付き合っていく覚悟はできている。というわけで、長くなるから初音源化の3曲については次回。

SAKEROCKの季節 BEST2000‐2013(初回限定盤)(DVD付)
SAKEROCK

B00GWAY1FC
asin:B00GWAY1FC
関連商品
ばかのうた [Analog]
エピソード [Analog]
ぐうぜんのきろくファイナル [DVD]
Stranger [Analog]
Yellow Magus(DVD付)
by G-Tools