「Loser's Parade」

for さえない日々

リンダ リンダ リンダ

COCON烏丸へ映画を見に行った。実に1年ぶり。普段映画を見に行かないんだけど、この映画を見て「映画見るのも、いいもんだなー」って思った。まず感想を言うと「高校生に戻りたい…」と素直に思う。出だしの文化祭の準備のシーンでもうダメ。文化祭は準備期間が一番楽しい。それが十二分に伝わってくる。そして「あーあ、なんで高校のときに軽音入らなかったんだ」といまさら後悔してしまう。ギター自体は中学からやっていたのだが、あのときは軽音部(前にも書いたが、ウチの高校では「オリジナルソング部」という名前。でもオリジナルはみんなやっていなかった。)に入っている奴らが軽そうな奴らだったのでどうも敬遠してしまった。最終的にはちょっと入り浸ってたけど。高校の文化祭でバンドするって、絶対青臭くてセンスのかけらもないだろうけど、思い出としては最高だったかもしれない。

この映画の個人的見所は湯川潮音のライブ。圧巻でした。事前情報で名シーンだと言うことは知っていたが、完全に持っていかれた。てか、あんな高校生いたらいやだ。あとme-ismの山崎優子の「すばらしい日々」もよかった。てか、あんな声がかれた高校生(留年してるけど)いたらいやだ。二人でセッションした「風来坊」もすばらしかった。てか、何度もいうが、こんな高校生いたらいやだ。センス良すぎ。個人的ツッコミは、「てか、お前ギターじゃなくてボーカルしろよ!」

一番笑ったのは恵(香椎由宇)の夢。突然「おめでとう」とEVAばりに言われ、母親からは意図が分からないケーキを渡され、元彼からは「手」をプレゼントされる。なんともシュールだ。その後、しょぼいつくりの武道館に立ち、「ほら、ラモーンズさんとピエールさんも駆けつけてくれたよ」と言われると、見事にラモーンズのメンバーとピエール瀧が見に来ている。ものすごくシュールだ。ここに監督の真髄を見たような気がする。しかし、ラモーンズはわかるけど、なぜ瀧が出てきた?ローレライ繋がり?商業映画制作への一種の抵抗なのだろうか。個人的には一番好きだったけど。

そういやこの映画にはBase Ball Bear関根史織が出演している。もちろん本職のベーシスト役なので演奏は他のメンバーに比べたらうまい。途中、Base Ball Bearの曲もBGMでかかっていたのは絶対わざとだな。湯川潮音も出てるし。東芝の仕業だな。スタッフロールに加茂啓太郎氏の名前あったし。あと部室のポスターが気になってしょうがなかった。だれだよ、去年のライジングサン行ったの。おんなじポスター、オレも部屋に貼ってます。あとハイスタやイースタンユース奥田民生、THE MUSICなどに紛れ、ズボンズのポスターも貼ってあった。いいセンスしてるねー。

そんなわけでこの映画、非常にすっきりした感じでした。ヒロトの弟、甲本雅裕が出演しているのに、用意周到な感じがしていたのだが、別にどうでもよかった。基本的な青春ムービーです。こんな映画を山下敦弘監督が撮るって事がどうやらすごいことらしい。「ばかの箱舟」「リアリズムの宿」は未見なのでそのうち見よう。

最後に…なんでジェームズ・イハが音楽担当してたの!?スタッフロールでびっくりしてしまった。