「Loser's Parade」

for さえない日々

ぐうぜんのきろく2(ドキュメンタリー編)

前回の続きです。前回はぐうぜんのきろく2のライブ編(DISC1)について述べました。ライブ編はサケの音楽センスが十分に詰まった、サケのことをまだ知らない人にとってもお勧めできる代物でしたが、今回紹介するDISC2については、サケのことをよく知らない人にとっては実はそれほどお勧めできないものなのかもしれません。なにせ、ホント、グダグダです。各登場人物のキャラクターを知っていなければ「なにこれ?」と思われてしまう危険性が高いです。しかし、少しでもサケのことを知っているのなら、これほどおもしろいドキュメンタリー映像はありません。サケのオモロ部分を大フューチャーし、4人それぞれの立ちすぎてるキャラクターを思う存分堪能できるからです。今まで雑誌やスペシャ、ほぼ日や大人計画絡みで音楽以外での彼らの魅力に惹かれている人がいたら、その人にとってはものすごくお勧めできる一品に仕上がっています。


サケ演奏の「MOON RIVER」をバックに大原大次郎氏の素晴らしいアニメーションが流れて物語は始まります。京都では知った土地(四条河原町)、ライブハウス(磔磔)で事故を起こしたり演奏したりしている姿を見て感慨深かったり、神戸ではサ上とロ吉との絡みやゲーセンでの無邪気さを見て無邪気さを感じてみたり、岡山ではベストアクトの盛り上がりを見て興奮したり、自分が見に行った福岡百年蔵に参加では「やっぱ好っきゃね〜ん」の誕生過程が見れたり、札幌では自分的最強曲『殺すな』の演奏でかなりあがったり、盛岡では会場の素晴らしさと客層の雰囲気の良さを感じ、彼らの日常、魅力がふんだんに盛り込まれています。最後に、音楽DVDでは前代未聞の「ハマケンが女の子を口説く様子を盗撮」というとんでもない映像が15分近く入っているというとんでもない〆めが待っています。ところどころ、ホントにリアルで「うわぁああ」と思ってしまいます。なんか、若干自分にも心当たりがあって。女の子の手を舐めようとしてるところとかね。結局はフラれてリーダーに泣きつくんですけど。というか浜野隊長こそリーダーを出汁にしているような気がする。浜野隊長、親近感沸きましたよ…。ただ、結婚を口に出すのは少々軽すぎると思いますけど。

そして最後は「スーダラ節」の映像に戻り、たった今流れた映像をなんだか浄化してくれる作用を有しています。卑怯だ、この構成。なんだかんだいって、全部が自然の摂理のような出来事になってる。監督、うまいなぁ。そして第2副音声でASA-CHANGが述べていたこの言葉に尽きるのですが「ずっとうらやましくてしょうがない」です、本当に。こんなに楽しそうな4人(+α)、しかも自分にとっては同世代ということで、前回のDVDでも思ったけど、ホントにうらやましい。だからずっと彼らを追いかけてしまうのかもしれません。それにしてもリーダーと浜野隊長、ホントに仲いいなぁ(札幌での映像より)。DVDを今後買うであろう皆様、まずは買った帰りの電車の中ででも、松永良平さんのライナーノーツを読んでください。なんだかとっても愛情に満ち溢れた文章になっていて、今後自分が年を取ろうとも、サケのみんなは変わらず「そこ」にいてくれるような気になります。こんな人たちそばにいてくれたら、多少の人生の困難も笑って過ごせるかも。


そんなSAKEROCKフロントマンの浜野さん、堂島孝平と呑んでみたりいとうせいこう先生と隅田川花火大会を見たり大根仁監督とフジロックでグッドラック見たりと、なんだか友好関係がとんでもなく広がってますね。それも含めてうらやましいなぁ。ちくしょう、まってろ、大阪へ行くぞ、ハマケンロックフェス。