「Loser's Parade」

for さえない日々

風呂ロック - 星野源@吉祥寺弁天湯(1/27)

定休日の銭湯を借りて開催されているライブシリーズ「風呂ロック」。先日、この風呂ロックシリーズが今年の3月をもって終了するということが報じられました。そんな残り僅かな風呂ロックを堪能してきました。


ちなみに星野氏の風呂ロック出演は今回で2度目。初回はちょうど一年前で、ソロアルバム制作真っ最中の頃。そのため、新曲をたくさん披露していたのを覚えています。そのときの記事を読み返していろいろ思い出し、今回のライブとの違いを考えたのですが、「シンガーソングライター」になったということかもしれません。曲中のMCをギターを爪弾きながら行う姿や、前回のようにハマケンに手伝ってもらうということもなく、最後まで一人でライブを完遂していたこと。変な言い方ですが、完全に「歌う人」になっていた気がしました。演奏方法の違いとしては、以前はギターを爪弾く、いわゆる“スリーフィンガー”が主体だったのが、今回はジャカジャカ鳴らす、いわゆる“コードストローク”が多く見られました。eastern youth吉野寿命名のジャンル“デスロハス”がどんどん定着していくのでしょうか。


このところ必ず選手宣誓のように1曲目に唄う『歌を歌うときは』でスタートし始めは切々と唄っていたのですが、『スーダラ節』の3番では力強く、コブシも聞かせて歌っていたのがとっても印象的でした。あと「ばかのうた」には入らなかったけど本当に名曲な『選手』だとか、新曲の『変わらないまま』、タムくん(ウィスット・ポンニミット)の漫画「ブランコ」に提供した『ブランコ』が聴けたのが嬉しかった。『変わらないまま』は次に出るシングルには入らないのだけど、救いがあるんだかないんだかわからない歌詞と切ないメロディが素晴らしくて早く音源化して欲しいし、「死ぬのは怖いし できれば未来は見たい」「最後の時までブランコは揺れるだろう 押す人がいれば」という漫画ともリンクしている歌詞とドラマティックでファルセットも入るメロディは、こっちはシングルに入るので早く音源が欲しい。何度も何度も聞き返したい。そして改めて弾き語りで聴く『くせのうた』は、ギター一本なのにすごく壮大で感動しました。そういや『兄妹』の曲紹介のときに「この曲はバンドではやってるけど弾き語りでは初めてです」と言ってたけど、まさに1年前のこの風呂ロックで披露しているのをはっきりと覚えてますよ!「なんだかえらくテンポが早くて似つかわしくない曲だな」っていう初めて聴いたときの第一印象も覚えてます。今回の弾き語りバージョンではテンポも少し抑えられてだいぶゆったりとしたアレンジになっていました。そして、そんな間違ったことを言っちゃうから曲途中に歌詞を飛ばしてしまうアクシデントも。アクシデントと言えば『ただいま』を歌っている途中で咳き込んでしまい、曲が中断なんてこともありました。


その他MCをなんとなく思い返してみると…

  • 昔から「おじいちゃん」とあだ名を付けられるほど老成しているが、最近は寝たとしても次の日休みだというのに5時間ぴったりで起きちゃうというおじいちゃんぷりを発揮。
  • 起きちゃう原因としては「モニカ病」が挙げられる。これは、疲れていると蟻の戸渡りが寝ていたら痙ってしまい、それで起きてしまうらしい。ちなみに客席に賛同者ありで、舞台「七人の恋人」で共演した尾美としのりさんも「オレもだよう!」と賛同してくれたらしい。なお、「モニカ病」という名前は、治す方法がないのでうろうろしている姿が「モニカ」を歌っているときの吉川晃司の足のようだから、と星野自身が命名。
  • その「モニカ病」のことを女性誌クロワッサンにコラムとして書いたところ、「私もです」という主婦からの投書が来たらしい。
  • 「もしかして性病!?」と心配になって(「ないよ!やましいことは!風俗もいかないし!」と前置きしつつ)病院に行ってせっかく直腸検査したのに何もなかった。苦しんでいるのに看護婦が冷たい目で「我慢してくださいねー」と言ってきたのに耐えたのに。なので病院には行かないほうがいいとのこと。今のところ解決方法はウォッシュレットを当てること。
  • 新曲『くだらないの中に』はJ-WAVEのレギュラー番組「RADIPEDIA」で解禁するという契約があるようで、披露されず。
  • 『兄妹』をミスしたために「アンコールでもういっかいやるね」と宣言。しかしそのせいで本編終わりに「最後の曲です」って言ってもアンコールがあることがバレバレに。そのため本編終了後は一旦ハケるはずが、そのまま居残り「アンコールありがとう!」という茶番が発生。これには客席大盛り上がり。
  • その盛り上がりのためかセットの時計が落っこちるハプニング。「不吉だねー!FUKITSU!不吉!」とここでもタマフルリスナーアピール。しかし「でもこれって『時間よ止まれ』ってことですよね」と上手い切り返しを行い、再度会場が沸く。
  • 阿佐ヶ谷に18〜24歳まで住んでいて、風呂なしの部屋だったため銭湯通いだった。お金もなかったから2日か3日に1度のペースで、流しで体を洗っていた。なので銭湯に来ると気持ちがリセットされる気分になる。最近は行けていないけど、まさか湯船の上で唄うことになるとは思ってもなかった。
  • 新堂本兄弟」では『ばかのうた』を歌ったのだが、これは夏帆側から指定があったらしい。その要望に「この曲、一番キーが低いんですけどいいんですか!?」と戸惑ったらしい。撮影は非常に楽しく、かつて阿佐ヶ谷の畳の上で作ったこの曲が6年後にいろんな人の耳に届くことになったのが本当に嬉しかった。
  • 最後の最後で物販の宣伝をしたのですが、『「ばらばら」というCDブックにはサインが付いてます。…まだあるでしょ?ゲゲゲ効果。オレ、まだ向井理と近いでしょ?オレ向井くんに「源ちゃん」って呼ばれてるし!』と謎のアピールをしていたのがおかしかったです。


というわけで、某所で拾ったセットリストをえいっ!と貼っておきます。

01.歌を歌うときは
02.子供
03.ばらばら
04.穴を掘る
05.スーダラ節
06.たいやき
07.茶碗
08.キッチン
09.選手
10.老夫婦
11.兄妹
12.グー
13.ひらめき
14.ただいま
15.くせのうた
16.変わらないまま
en1.ブランコ
en2.兄妹(補習バージョン)
en3.ばかのうた

風呂ロックシリーズはもう終わってしまうけど、バンド編成ではなくギター一本のほうが実は好きなので、星野ソロの弾き語りを長く見られる機会がもっとほしい!また弾き語りワンマンをやってください!