「Loser's Parade」

for さえない日々

バナナマン傑作選ライブ『bananaman Kick』

日曜日はバナナマンサケロックイベントとハシゴをしまして。おかげでちょっとした知恵熱的な、食あたり的な症状に落ちてしまい、全く仕事に身が入らなかった月曜日。新入社員の皆様、こんなオトナになるなよ。


やっと見れた、念願だったバナナマンライブ。「アキハバラ@DEEP」を見て以来大好きになってしまったバナナマンをやっと生で見ることができた。普段バラエティ番組はたらふく見るくせにお笑いライブにはあまり出向かないワタクシに対して同行者が上演後に「このレベルがスタンダードだと思ったらダメだから!このライブ、完成度高いから!これを基準にして他のライブに行っちゃうとガッカリするから!」と興奮気味に諭されてしまいました。そこまで人を興奮状態にさせてしまう、バナナマンの“本質”であるライブ。そして今回は「傑作選」という、言わばベストアルバムのような、過去の名作を再演してくれるライブ。いやー、参りました。ネットの情報を拾い上げて知った気になっていた自分を抹殺したくなりました。なんでも、生で体験しないとわからないものです。百聞は一見にしかずとはよくできた故事成語だ。日曜が千秋楽だったんですでもう気にしなくていいかもしれませんが念のために。以下ちょっとネタバレあります。

宮沢さんとメシ(kurukuru bird/2006)
ルスデン(処女 vol.2/1997)
a scary story(処女 vol.2/1997)
puke(ペポカボチャ/2002)
Fraud in Phuket(Elephant pure/2004)

昨年末の「検索ちゃんスペシャル」で放映された、宮沢りえ本人も知っているという「宮沢さんとメシ」。ありえない設定だけど「あー、わかるわかる」と思ってしまうのは何故でしょう。怖い怖いと噂されていた「ルスデン」。バナナマンのネタをちゃんと見たのは、実はこのネタでした。YOUTUBEあたりで見つけたんだと思います。今まで「顔芸キャラ」だとばかり思っていた二人のイメージを、思いっきり粉砕させられたネタで、展開は分かっているのにやっぱりなんかゾっとする。一見だと日村のブリーフ姿が面白いとしか感じないかもしれないが、途中からそんなビジュアルは全く気にならなくなる(いや、面白いんだけど)し、声のみだけど、どんどん狂気が増していく設楽がホント怖い。最後の登場とか完全に目がイッてるし。かと思えば次の「a scary story」ではさっきの狂気が嘘のように、完全にバカキャラになって現れる。日村だって負けてはいない。「puke」では“コントモンスター”の異名を持つその実力を遺憾なく発揮してました。そして最後の「Fraud in Phuket」は、なんだか吉本新喜劇っぽい、人情劇っぽいオチ。傑作選ということもあるのか、非常にバラエティーに富んでいた。更に幕間には映像ネタとして「日村流数字音読」「スタンガン検証」「荒井博和」と、これも過去の映像ネタから厳選したものだったそうな。


満腹でした。傑作選だったというのが初めての観劇にはちょうどよかったのでしょうか。なんなんでしょうねぇ、あーゆーものを見ると、全然違うフィールドなのに「オレも何か頑張らねば」と意味不明な決意が沸いてきてしまうのは。とにかくこの意味不明な決意と共に暫くは精進していこうと思います。あ、劇場には花が沢山。とりわけ印象に残ったのは椎名林檎嬢からの花。そして個人的にテンションがあがったのが大泉洋先生から“バナナマン宛てに”花が来ていたことでした。…和解!?


そうです、これを最後に言っておかないと。今回のオープニング曲は前回同様SAKEROCKが担当し、録りおろし新曲である「バナナを蹴る」が過去のオープニング映像をミックスさせた映像と共に流れました。星野リーダーが“道を踏み外した”と言っていた曲は…完全にノリで作ったであろう、例えるなら「疾走系ロック」でした。あれは音源化されないでしょうねー、サケのイメージと全く違うし。聞いて心の中で爆笑しました。だってギターが歪んでるんだもん。更にマリンバまで加えちゃって相当カオスでした。いや、かっこいいんですけどね。“爆笑しながら録音した”ってのが容易に想像できます。


あ、スネークマンショーのメンバーで、後にコメディークラブキングでバナナマンとタッグを組むことになる桑原茂一氏が感動的なダイアリーを書いております。